東京都中央区日本橋小網町にある神社が、小網神社(こあみじんじゃ)。第二次世界大戦では神社の御守を受けた氏子の兵士が全員生還、社殿も奇跡的に戦災を免れるなど、「強運厄除の神」として知られています。神仏習合時代の名残りの萬福舟乗弁財天は、「東京銭洗い弁天」として金運アップにご利益があります。
東京下町に広く信仰を集める神社はパワースポットとして人気
平安時代中期の天台宗の僧・恵心僧都(えしんそうず)自刻の観世音菩薩と弁才天を祀ったのが始まりと伝えられ、文正元年(1466年)、悪疫流行の際に小網稲荷大明神を祀ってそれを退け、その神徳から太田道灌も参拝したと伝えられています。
神仏習合時代には、小網山稲荷院萬福寿寺という寺で浅草新寺町にありましたが、明治初年の神仏分離、廃仏毀釈で東堀留川の河岸地(現社地)に遷り、小網神社になっています(寺は廃絶)。
関東大震災での倒壊後、昭和4年に再建された社殿、五角形という風変わりな神楽殿は、中央区の文化財に指定。
社殿向拝の昇り龍、降り龍、獅子、獏(ばく)、鳳凰(ほうおう)は見事。
三之宮の福禄寿は、日本橋七福神(水天宮・宝生弁財天=弁財天、小網神社=福禄寿、松島神社=大国神、椙森神社=恵比寿神、笠間稲荷神社=寿老神、末廣神社=毘沙門天、茶ノ木神社=布袋尊)の一柱にもなっています。
『歳旦祭』(初詣)、5月28の『例大祭』(5年に一度、宮神輿の渡御があります)、6月30日『夏越の大祓』、10月28日の『萬福舟乗弁財天大祭』(『東京銭洗い弁財天大祭』)、11月28日の『どぶろく祭』(下町の奇祭と称されています)、12月31日『年越の大祓』が斎行されています。
パワースポットと喧伝(けんでん)され、大安吉日など縁起が良いとされる日には参拝者が行列をなすという人気ぶりです。
昭和56年に創始された東京下町八社福参り(鷲神社、今戸神社、第六天榊神社、水天宮、小網神社、住吉神社、下谷神社、小野照崎神社)の一社。
ちなみに戦前は山開きも行なわれたという小網富士(富士塚)は、今はなく、中央区に現存する富士塚は鉄砲洲富士のみとなっています。
小網神社 | |
名称 | 小網神社/こあみじんじゃ |
所在地 | 東京都中央区日本橋小網町16-23 |
関連HP | 小網神社公式ホームページ |
電車・バスで | 東京メトロ・都営地下鉄人形町駅から徒歩7分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 小網神社 TEL:03-3668-1080/FAX:03-3668-8676 |
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