サイトアイコン ニッポン旅マガジン

前名寺の清水(前名寺天満宮)

前名寺の清水(前名寺天満宮)

富山県黒部市生地にある曹洞宗の寺、前名寺。菅原道真が太宰府に配流される際に道真の嫡子が描き、道真自身も日月の図と梅松を書き加えたという道真像(日月天神軸)が祀られるため、前名寺天満宮の名があります。寺の裏に湧水池があり、湧き出る前名寺の清水(しょうず)は、生地で最も古い清水の一つ。名水百選「黒部川扇状地湧水群」のひとつです。

黒部市の前名寺の庭に湧く名水

室町時代に足利尊氏の手にあった道真像(日月天神軸)は、南北朝時代に武功の恩賞で越前城の鎮守として朝倉広景(あさくらひろかげ)が賜り、朝倉家滅亡の際に、田村家に渡ったもの。
田村家初代で朝倉家の家臣・田村是輝(たむらこれてる)は、朝倉家滅亡後に生地に移り、当初は善名寺を建立して祀っていたが、前田家が来訪の折に、前名寺と改称しています(藩主・前田利長から1300石の代官に任ぜられて改名)。
田村家は、前田家が統治した藩政時代には、富山湾東部海岸(浦方十村)の漁業・海運の一切を統括したという名家。
明治23年、田村惟昌は国会開設後初の衆議院議員に当選し、後に生地町長も務めました。
隣接の田村邸にも湧水があるが、そちらは非公開となっています。

黒部川の水は地下水となり、黒部川扇状地の末端・生地地区の各地で湧出(自噴井戸は750ヶ所)。
生地地区では湧水のことを清水(しょうず)といい、飲み水、炊事、洗濯など生活用水として利用されてきました。
水温は1年を通じてほぼ11度と一定で、適度なミネラルを含んだ「おいしい水」になっています。
生地地区では清水めぐりを楽しむことができます。

名称 前名寺の清水(前名寺天満宮)/ぜんみょうじのしょうず(ぜんみょうじてんまんぐう)
所在地 富山県黒部市生地神明町1
関連HP 黒部市公式ホームページ
電車・バスで あいの風とやま鉄道黒部駅から徒歩30分
ドライブで 北陸自動車道黒部ICから約7km
駐車場 17台/無料
問い合わせ 黒部市商工観光課 TEL:0765-54-2111
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

黒部川扇状地湧水群

富山県黒部市と入善町にまたがる黒部川の扇状地では各地で水が湧いています。これが地元で「ほりぬきの水」と呼ばれる北アルプス立山連峰の伏流水。環境省の名水百選にも選定されています。黒部市生地地区には、18ヶ所の湧水ポイントがあり生活に利用されて

清水庵の清水

富山県黒部市の生地(いくじ)地区は、黒部川扇状地の末端にあたり、豊富な湧き水が自噴する地。「黒部川扇状地湧水群」として環境省の名水百選にも選定されています。経妙寺の近くに湧くのが清水庵の清水(しょうず)。『奥の細道』途中、大垣へと向かう松尾

名水公園の清水(くろべ名水公園)

黒部川扇状地湧水群は、環境省の「名水百選」に選ばれ、それを記念して昭和63年、富山県黒部市生地(いくじ)の黒部漁港前に「くろべ名水公園」が造られています。公園は北アルプスから流れ出る湧水が黒部川を流れ下る様子を表現し、飲泉所も備わっています

岩瀬家の清水(皇國晴酒造)

富山県黒部市生地地区は、黒部川扇状地の末端にあたり、地区内各所に生活に利用される湧水があり、「黒部川扇状地湧水群」として環境省の「名水百選」に選定。その「名水百選」のなかで、唯一酒蔵に湧く清水が、岩瀬家の清水、皇國晴酒造(みくにはれしゅぞう

弘法の清水(四十物町)

黒部川扇状地の末端、富山県黒部市生地地区は、町中至る所で湧き水があり、公共の湧水施設だけで18ヶ所もあります。そんな生地で毎分500ℓ、2番目に湧出量が多い清水が四十物町の弘法の清水。弘法の清水という名前は生地地区内にも数あるので間違いやす

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

モバイルバージョンを終了