東日本の人は区別がつかない!? 「餃子の王将」と 「大阪王将」

関西人なら誰もが区別が付く大手の中華料理と餃子のチェーン店。それが「餃子の王将」と 「大阪王将」。ところが東日本の人は、違いがほとんどわかっていません。せいぜい「違う会社かな」くらいなのです。もともとのルーツは「餃子の王将」で、「大阪王将」は暖簾分け。さて、何が違うのでしょう。

関西でもファンを2分する人気の中華料理店

餃子の王将
関西人が「京都の王将」というルーツの「餃子の王将」

中華料理チェーン店「餃子の王将」を展開するのは、王将フードサービス。
昭和42年12月24日、京都市中京区の四条大宮に創業者・加藤朝雄が王将1号店を出店、京都市内を中心に店舗を展開し、人気を博したのが始まりです。
昭和49年に王将チェーンとなり、昭和53年には東京新宿に直営店を出店、平成17年7月には中国・大連に出店し、海外進出を果たしています。
平成25年12月19日には、京都市山科区の本社前で、当時の社長・大東隆行が何者かに銃撃され死亡しています。

関西の人は、「餃子の王将」を「京都の王将」と認識しています。
実は、筆頭株主はアサヒビールで10.9%の株を保有。
店舗で出てくるビールはアサヒということに。

対する「大阪王将」は、イートアンドホールディングスの子会社。
昭和44年、「餃子の王将」の創業者・加藤朝雄の親類だった文野新造が、42歳で脱サラし、「餃子の王将」で1年ほど修行した後、独立し5坪の餃子専門店「餃子の王将」を出店したのが始まり。

店は繁盛し、暖簾分けによって店舗も次々と増やしていきましたが、同一の名称で京都府内にも店舗を出店したため、裁判となり、「大阪王将」に改称。
その過程で、独自メニューを増やし、「餃子の王将」との差別化を図りました。

両社の紛争は平成になっても続き、平成の裁判ではロゴの商標登録の有効性が争われました。
関西人は、京都の王将(ルーツの「餃子の王将」)、大阪の王将と呼び分け、ともに吉本の芸人など多くのファンを抱えていますが、味の違いもあり、「餃子の王将」の餃子はニラが入り、「大阪王将」の餃子にはニラが入っておらず、比較的にさっぱりとした味わい。

皮の違いもあって、皮が厚めでモチモチ食感なのが「餃子の王将」で、「大阪王将」の餃子は皮が薄め。

東京都内でも味の比較が可能です

「餃子の王将」は直営店が多く(店長、副店長などは王将フードサービスの正社員)、「大阪王将」は「NOREN(のれん)チャイズシステム」というフランチャイズ店も多いという違いが。
ともに店舗によるオリジナルメニューが用意されています。

「大阪王将」はスーパーなどに冷凍食品が並んでいますが、「餃子の王将」は、店内調理にこだわる傾向も。
餃子好きは、京都に行ったら「餃子の王将」に行くという人も多いのです。

2025年9月現在、「餃子の王将」は東京都内に68店舗、「大阪王将」は65店舗とほぼ同じ店舗数。
食べ比べて違いを認識するのもいいでしょう。

大阪王将
大阪王将
東日本の人は区別がつかない!? 「餃子の王将」と 「大阪王将」
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