群馬県吾妻郡草津町、「お医者様でも草津の湯でも惚れた病は治りゃせぬ」と諺(ことわざ)にも使われる名湯・草津。そのシンボルとなるのが湯畑です。草津温泉街の中心に位置する湯畑。夜はライトアップされ幻想的な空間となりますが、そもそも湯畑とは何のためにあるのでしょう。
湯の花を生む畑が「湯畑」

pH2.1という強酸性の源泉が湧き出す「湯畑源泉」で、毎分4040リットルという膨大な湧出量を誇っています。
家庭用の湯船の標準サイズは200~280リットルなので、1分間で湯船14杯〜20杯を埋めるという膨大な量の源泉だということがわかります。
草津温泉の総湧出量は、毎分3万2300リットルで、「草津には真水より温泉の方が多い」といわれるのもそのため。
「湯畑源泉」の源泉温度は52.7度なので、湯もみという湯温を下げる入浴スタイルをも生み出しています。
湯畑には、幅45cm、高さ18cm、長さ40m、岩手産のアカマツの木を使った酸に強い湯樋を7本設置。
湯樋を0.6度傾けることで湯樋の上流と下流で40cmの高低差が生まれ、底に結晶化した硫黄「湯の花」が堆積します。
長年の試行錯誤で、この0.6度がもっとも堆積量が多いという結論になったとのことで、平すぎても、急角度でも湯の花の沈殿は減ってしまうのです。
まさに湯の花を生む畑ということで、湯畑ということに。
湯畑周辺では強烈な硫化水素の匂いが立ち込めていますが、環境省の「かおり風景100選」にも選定。
湯畑は余分な硫化水素を空気中に放出するという機能も有しており、旅館に配湯する温泉の湯あたりを良くするという効果も期待できます。
さらに近年の研究で、硫化水素は、少量であれば神経細胞死を防ぐ(神経保護作用)という効果が期待できるとされ(高濃度ではダメージを与え、死に至ります)。
さらに適量なら認知症を含む神経変性疾患の治療・予防に役立つ可能性が期待されているのです。
近い将来、湯畑周辺の散歩で認知症を予防という転地療法が生まれるのかもしれません。
湯畑周辺の「大東舘」、「湯畑泉水」、「源泉一乃湯」、「菊水荘」、「大阪屋」などは湯畑源泉を引湯しています。
湯の花は土産屋などで販売されていますが、家庭用のユニットバスなどでは金属部分や配管部が酸化する危険性があるので、入浴後は白湯で丁寧に洗い落とす必要があります。

| 草津温泉の「湯畑」は何のためにある!? | |
| 名称 | 草津温泉・湯畑/くさつおんせん・ゆばたけ |
| 所在地 | 群馬県吾妻郡草津町草津 |
| 電車・バスで | JR長野原草津口駅からJRバス草津温泉・白根火山行きで25分、草津温泉下車、徒歩5分 |
| ドライブで | 関越自動車道渋川伊香保ICから約56km |
| 駐車場 | 湯畑観光駐車場(180台/有料) |
| 掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 | |











