冬も温暖な南伊豆、静岡県下田市の爪木崎(つめきざき)では、年明けとともに水仙300万本が咲き乱れる絶景が展開。例年12月下旬から開花に合わせて『水仙まつり』が開催されますが、爪木崎の注目は、水仙園の周囲に植栽されたキダチアロエも見頃となること。キダチアロエの見頃は少し早く12月から1月中旬です。
実は水仙は中国、アロエはアフリカが原産

「海の青、アロエの赤、ツワブキの黄、そして水仙の白の4色が織りなす絶景」(下田観光協会)とのことで、ツワブキも彩りを添えます。
アロエでは、板戸一色(いたどいちき)地区がアロエの里として地域おこしをしてきましたが、伊豆白浜から爪木崎一帯は温暖な気候で自生するアロエも数多く、民家の庭先でもよく見かけます。
露地でキダチアロエが育つ環境は全国的にも無雪、無霜の場所なので、南伊豆の冬の漁村風景といえば、このアロエの花といった感じです。
爪木崎の冬の名物料理といえば、池之段煮味噌(いけんだ煮味噌)。
場所や漁の獲れ具合によってその中身が変わるという、伊豆下田須崎地区の郷土料理です。
ちなみに爪木崎に自生する水仙(ニホンズイセン)は、海流で球根が運ばれたと推測されますが、もともとは中国原産。
日本各地の海岸近くの山地丘陵に野生状態で分布していることから、海流で球根が運ばれたと推測できる大きな理由です。
キダチアロエも北アフリカのカナリア諸島原産。
日本には鎌倉時代に渡来し、南伊豆ではかなり古くから栽培が行なわれ、温暖な気候から自生するようになったと推測されますが、本格的な栽培は昭和30年代からです。

| 【冬の絶景】(13)伊豆・爪木崎「水仙とアロエの競演」 | |
| 所在地 | 静岡県下田市須崎 |
| 場所 | 爪木崎 |
| 電車・バスで | 伊豆急下田駅から南伊豆東海バス爪木崎行きで15分、終点下車 |
| ドライブで | 東名高速道路高速道路沼津ICから約82km。西湘バイパス石橋ICから約94km |
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