綾羅木郷遺跡(あやらぎごういせき)は、山口県下関市綾羅木にある、弥生時代前期を中心とする遺跡で、国の史跡。一帯は史跡公園として整備され、下関市立考古博物館も建っています。本州西端の響灘(ひびきなだ)に面する地域に位置し、北九州とともに弥生時代の中心地域だったことが判明しています。
弥生時代の中心的な存在だった遺跡を見学
標高20m~30mの珪砂台地(けいしゃだいち=綾羅木郷台地)上にあり、弥生時代の環濠集落の跡のほか、前方後円墳の若宮1号墳、円墳の若宮2号墳など古墳時代の遺跡も残されています。
弥生時代と古墳時代の竪穴式住居が復元されています。
弥生時代前期~中期の土器、石器、装身具、骨角器、金属器などが出土しています。
また、朝鮮半島で製作されたと推測できるアマゾナイト製の勾玉、日本海沿岸の前中期の弥生文化に特徴的な土笛などが出土し、他の地域との交流の拠点だったことも明らかになっています。
高度成長時代に、エンジンの鋳型に使われる珪砂(けいしゃ)の採掘で、昭和44年に名古屋市の採掘業者が遺跡を破壊しての採掘を強行(未調査の南部は完全に破壊されています)。
市民や調査関係者がブルドーザーの前に立ちはだかり、破壊の進行を阻止。
文化庁も3日後に国の史跡に指定し、貴重な遺跡が守られたのです。
綾羅木郷遺跡 DATA
名称 | 綾羅木郷遺跡/あやらぎごういせき |
所在地 | 山口県下関市綾羅木 |
関連HP | 下関市立考古博物館公式ホームページ |
電車・バスで | JR梶栗郷台地駅から徒歩10分 |
ドライブで | 中国自動車道下関ICから約6.8km |
駐車場 | 82台/無料 |
問い合わせ | 下関市立考古博物館 TEL:083-254-3061/FAX:083-254-3062 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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