広河原

山梨県南アルプス市（旧芦安村）、南アルプス最奥の集落・芦安側から市営バスに乗り、南アルプススーパー林道（県営林道南アルプス線／マイカー規制を実施）を経て、夜叉神トンネルを抜けると白鳳渓谷。南アルプスの高峰の間を流れる、野呂川が作り出したV字谷で、その中心が広河原（ひろがわら）です。

「南アルプスの上高地」とも呼ばれる北岳の登山口

広河原は、日本第二の高峰・北岳の登山口で、雰囲気はかなり異なりますが、「南アルプスの上高地」と呼ぶ人もいるほど。
北岳の山頂直下にある、北岳バットレスと呼ばれる大岩壁も眺望でき、大樺沢（おおかんばさわ）の雪渓とアルペンムードも楽しめます。

バス停のある「野呂川広河原インフォメーションセンター」側から野呂川を吊橋（広河原大橋）で渡った先で、北岳への登山道が始まりますが、大樺沢を岳見橋で渡った先の千石島には、カツラの巨木などのある森の遊歩道も整備されています（かつては国民宿舎広河原ロッジがあった場所一帯です）。

南アルプススーパー林道（夜叉神ゲート・南アルプス市芦安芦倉～広河原／14km）は開通期間中の5月下旬～11月上旬の全期間に、マイカー規制を実施（歩行者は、通行可）。
奈良田方面からの県道南アルプス公園線（開運ゲート・早川町奈良田～広河原／18km）も同様にマイカー規制を実施しています（歩行者は、通行可）。
広河原へは芦安市営駐車場から登山バス、乗合タクシーの利用が必要です。
マイカー規制のゲートがある夜叉神峠登山道入口駐車場まで車で入ると、登山バス、乗合タクシーが満員で乗車できない可能性があるので、夜叉神峠登山道入口駐車場は、夜叉神峠ハイキング、鳳凰三山の登山、徒歩で広河原を目指す場合を除いて、利用しないのが賢明です。

広河原には環境省が整備した南アルプス国立公園のビジターセンター的存在の「野呂川広河原インフォメーションセンター」があり、休憩室、コインロッカー、給水コーナー、トイレなども完備し、貴重な動植物についても解説、登山ルートや散策ポイントを紹介しています。

南アルプス市広河原山荘（6月中旬～11月上旬頃営業）があり、登山基地に絶好。
管理人は南アルプスに精通し、自然保護に尽力した塩沢久仙（しおざわひさのり）さんの息子、塩沢顯慈（しおざわけんじ）さんで、山小屋にしてはかなり料理自慢の宿になっています。

また、北沢峠行きバス発着所もあり、仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳方面への登山者は、広河原で乗り換え。

広河原に置かれた「南アルプスの開祖」碑は、上高地のウエストンレリーフにあたるもの。
北岳に外国人として初登頂したウォルター・ウェストン、ウェストンの初登頂をサポートし、広河原の開発に貢献した元芦安村長・名取運一、公選第2代山梨県知事で、野呂川流域総合開発事業を実施し、夜叉神峠に野呂川林道を通した天野久（あまのひさし）の3人がレリーフで刻まれています。

広河原
名称	広河原／ひろがわら
所在地	山梨県南アルプス市芦安芦倉野呂川入
電車・バスで	JR甲府駅から広河原行きバスで1時間20分、広河原下車
ドライブで	中部横断自動車道白根ICから約12kmで南アルプス市芦安駐車場、駐車場から路線バスまたはタクシーを利用。南アルプススーパー林道は開通期間中はマイカー規制を実施
駐車場	南アルプス市芦安駐車場（650台／無料）、 早川町奈良田駐車場（300台／無料）、マイカー規制期間以外は冬期閉鎖のため全面通行止め
問い合わせ	南アルプス市観光協会 TEL:055-282-7261
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