松山城・野原櫓

松山城本丸、北西を守る乾櫓(いぬいやぐら)の東側に位置する櫓が野原櫓。乾櫓に次ぐ歴史を有する松山城創建当初に建築された櫓です。本丸の北面、北西面を守る櫓で、現存する日本で唯一の望楼型二重櫓となっています。石落しや狭間などの実戦的な構造も築城当時のまま。

望楼型天守のルーツとなった櫓

野原櫓は、天守の原型になったといわれる望楼型で、犬山城と同じ初期の天守のスタイルを見ることができます。
ちなみに現存する天守は層塔型で、幕末の建築(黒船襲来の翌年)。
城郭の建築技法が進化していく過程を実物で見学できるのも松山城の大きな魅力になっています。

往時には野原櫓の東に小筒櫓があり、本丸の北側を固めていましたが、今は失われています。
搦手(裏側)から本丸下の東通路に迫ろうとしてもふたつの櫓で防備する仕組み。

望楼型なのは当然、敵軍の動きを見渡す物見櫓の役割を担っていたから。
騎馬櫓という別名もありますが、騎馬隊が詰めるわけではなく、1階と2階の屋根の向きが逆で、いかにも騎馬姿に見えることからついた名です。

加藤嘉明が慶長年間(1596年~1614年)に築城した当時の建築と推測され、国の重要文化財になっています。

松山城・野原櫓
名称 松山城・野原櫓/まつやまじょう・のはらやぐら
所在地 愛媛県松山市丸之内1
関連HP 松山市城山公園ホームページ
電車・バスで JR松山駅から道後温泉行き伊予鉄道市内電車で10分、大街道下車、徒歩5分
ドライブで 松山自動車道松山ICから約6km
駐車場 松山城駐車場(20台/有料)・松山市役所前地下駐車場(290台/有料)
問い合わせ 松山城総合事務所 TEL:089-921-4873
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

日本100名城 四国9城

2018年5月31日

 

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