太山寺・本堂

太山寺・本堂

愛媛県松山市太山寺町、四国八十八ヶ所霊場第52番札所の伽藍エリアにある太山寺・本堂は、発見された墨書から嘉元3年(1305年)の建立であることが確認され、国宝。入母屋造り(いりもやづくり)、本瓦葺きで木造建築としては愛媛県下最大の建築物になっています。

全国屈指の規模を誇る密教本堂は国宝!

太山寺・本堂

昭和27年の解体修理の際、嘉元3年と記された墨書と、内陣の床下から焼土が発見されたことで、火災によって焼け落ちた後に再建されたことが判明しています。
松山城主・河野家が寄進した桁行7間、梁間9間の大きな建物で、全国屈指の規模を誇る密教本堂です(太山寺は真言宗智山派の寺)。

和様を基本にしながら、屋根の荷重を支える虹梁(こうりょう)部分とその挿肘木(さしひじき)には鎌倉時代に中国から伝わった建築様式の大仏様(だいぶつよう/大仏様の挿肘木=柱を上まで伸ばし肘木を柱に挿し込む)も取り込んだ、折衷様式になっています。

ちなみに愛媛県の国宝建造物は、太山寺・本堂のほか、石手寺(四国八十八ヶ所霊場第51番札所)・二王門、大宝寺・本堂の合計3件で、すべて松山市にあります。

太山寺・本堂
名称 太山寺・本堂/たいさんじ・ほんどう
所在地 愛媛県松山市太山寺町1730
関連HP 松山市公式ホームページ
電車・バスで JR松山駅から伊予鉄バス免許センター行きで20分、片廻り下車、徒歩5分
ドライブで 松山自動車道松山ICから約16.3km
駐車場 50台/無料
問い合わせ 太山寺 TEL:089-978-0329
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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