新美南吉生家

新美南吉生家

『ごんぎつね』、『手ぶくろを買いに』などで知られる児童文学作家・新美南吉(にいみなんきち/本名:新美正八/旧姓渡邉)の生家。新美南吉は、愛知県知多郡半田町(現・半田市)岩滑(やなべ)の出身。大正2年7月30日、父・渡邉多蔵、母・りゑの次男として現存する生家に生まれています。

童話『ごん狐』で知られる新美南吉の生家

半田第二尋常小学校(現・半田市立岩滑小学校)に学び、愛知県立半田中学校(現・愛知県立半田高等学校)へ入学。
昭和7年の『赤い鳥』1月号に童話『ごん狐』が掲載され、その年の4月に東京外国語学校(現・東京外国語大学)英語部文科文学に入学。
結核という持病を抱えながら安城高等女学校(現・安城高校)の教員となり、『良寛物語 手毬と鉢の子』(学習社)や童話集『おぢいさんのランプ』(有光社)を出版しますが、病状が悪化し、29歳で夭逝(ようせい)。

生家は東海道笠寺(笠寺観音の東)と半田を半田街道(知多街道/現・愛知県道264号阿久比半田線)、そして亀崎と大野を結ぶ大野街道(現・愛知県道265号碧南半田常滑線)の交差点近くにあり、往時の常夜燈(幼い頃の南吉の遊び場のひとつ)や標石も残されています。

一見すると平屋に見えますが、裏に回ると2階建てだということがわかります。
正面から見て右が父・渡邉多蔵が営んだ畳屋、左が継母・志ん(大正6年に実母・りゑが死去、大正8年に多蔵は志んと再婚)の下駄屋。
戦後、この生家は人手に渡っていましたが、その後、半田市が購入。
新美南吉が住んでいた当時の間取りに復元して、昭和62年から公開しています。

童話『狐』(きつね)、『久助君の話』、『疣』(いぼ)などに登場する岩滑八幡社、童話『ひよりげた』の舞台である常福院も徒歩圏内。
新美南吉が養子として数ヶ月間を過ごした、実母りゑの生家(新美家)も「かみや美術館」の分館「南吉の家」として保存されています。

画像協力/半田市

新美南吉生家
名称 新美南吉生家/にいみなんきちせいか
所在地 愛知県半田市岩滑中町1-83
関連HP 半田市公式ホームページ
電車・バスで 名鉄河和線知多半田口駅から徒歩3分
ドライブで 知多半島道路半田中央ICから約3km
駐車場 20台/無料
問い合わせ 半田市市民経済部観光課 TEL:0569-84-0689
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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