愛知県清須市朝日にある弥生時代の貝塚を中心とした遺跡が、貝殻山貝塚。木曽川の形成した犬山扇状地と名古屋台地の間、標高5m以下の沖積地に立地する遺跡で、貝塚は弧状に数ヶ所点在しています。前期貝塚は、弥生文化が東海地方に定着していった様子を明らかにする貴重な遺跡で、国の史跡。
弥生文化が東海地方に定着する姿を示す重要な遺跡
貝塚からはカキ、ハマグリ、シジミなどの貝殻、動物の骨などが出土。
前期貝塚から貝殻、動物の骨とともに遠賀川式土器(北九州から伊勢湾地域までの広い地域に分布する弥生時代の最初の土器)と繩文式土器の系統を引く条痕文土器(じょうこんもんどき=土器の外面や内面全体に平行な細い筋が無数に付けられた土器)が共存して出土する状況は、前期弥生文化と在来文化の関係を示す貴重な史料になっています。
また、縄文時代の貝塚とは違い、貝層の多くは集落を囲む環濠内に形成されています。
つまりは、弥生文化が東海地方に定着していった姿を明らかにする重要な遺跡ということに。
その後の調査で、東海地方を代表する弥生時代の遺跡である朝日遺跡(弥生時代の環濠集落)の一部だということが判明(弥生時代の初頭に朝日遺跡で生活をしていた人々の貝塚)。
公園化された遺跡には、貝殻山貝塚を紹介するガイダンス施設「史跡貝殻山貝塚交流館」、朝日遺跡全体を解説する「あいち朝日遺跡ミュージアム」が建ち、「体験弥生ムラ」として竪穴住居、高床倉庫が復元され、貝塚断面表示も行なわれています。
貝殻山貝塚 | |
名称 | 貝殻山貝塚/かいがらやまかいづか |
所在地 | 愛知県清須市朝日貝塚 |
関連HP | あいち朝日遺跡ミュージアム公式ホームページ |
電車・バスで | 名鉄新清洲駅から徒歩25分 |
ドライブで | 名古屋第二環状自動車道清洲東ICからすぐ |
駐車場 | あいち朝日遺跡ミュージアム駐車場(15台/無料)を利用 |
問い合わせ | あいち朝日遺跡ミュージアム TEL:052-409-1467 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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