サイトアイコン ニッポン旅マガジン

中央構造線長篠露頭(新城市)

中央構造線長篠露頭(新城市)

愛知県新城市長篠、豊川を渡る国道257号・長篠大橋下流側にあるのが、中央構造線長篠露頭(ちゅうおうこうぞうせんながしのろとう)。豊川・宇連川沿い中央構造線が走っており、新城市内では長篠、桜淵公園、向林、細川などで観察することができます。

内帯と外帯の重なりを間近に観察できる

日本列島の中央を東西1000km(関東から九州まで)にわたって走る日本最長の断層が中央構造線。
その北側(日本海側)が内帯、南側(太平洋側)を外帯と呼びます。
内帯と外帯では岩石の分布や地形の様相が異なり、内帯には花崗岩や片麻岩、外帯には結晶片岩などが分布しています。
少し専門的になりますが、豊川ではその北側(内帯)が領家変成帯(りょうけへんせいたい=浜松市天竜区水窪町奥領家に由来する高温低圧型の変成岩が分布するエリア)、南側(外帯)が三波川変成帯(さんばがわへんせいたい=群馬県藤岡市三波川に由来する名称で、低温高圧型の変成岩が分布)に。

長篠露頭では、外帯(三波川変成帯)の黒色片岩の上に内帯(領家変成帯)の花崗岩源圧砕岩が覆いかぶさっている様子を確認でき、地質観察にも最適な場所になっています。

近くには、武田信虎、信玄、勝頼の三代に仕えた武田家の重臣で、長篠の戦いで討ち死にした馬場美濃守信房(馬場信春)の墓もあります(長篠の戦いでは山県昌景らとともに、退却を進言するも聞き入れられず、討ち死に)。

国道257号・長篠大橋の東側、JAのガソリンスタンド近くに「中央構造線長篠露頭 馬場美濃守信房の墓→」の表示があり、馬場美濃守信房の墓のある南側への進めば、馬場美濃守信房の墓の手前の畑に案内表示があり、そこから西側の森を抜け、豊川の河岸に出れば、中央構造線長篠露頭があります。

中央構造線長篠露頭(新城市)
名称 中央構造線長篠露頭(新城市)/ちゅうおうこうぞうせんながしのろとう(しんしろし)
所在地 愛知県新城市長篠古渡15
関連HP 新城市公式ホームページ
電車・バスで JR長篠城駅・鳥居駅から徒歩15分
ドライブで 新東名高速道路新城ICから約3km
問い合わせ 設楽原歴史資料館 TEL:0536-22-0673/FAX:0536-22-0673
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

桜淵公園

愛知県新城市(しんしろし)、天竜奥三河国定公園に指定される豊川沿いの景勝地が桜淵公園。もともとは笠岩という地名でしたが、寛文2年(1662年)、交代寄合の初代新城領主・菅沼定実(すがぬまさだざね)が、美しい景観に目をつけ、桜を植栽させたこと

馬場美濃守信房の墓

愛知県新城市長篠、豊川を渡る国道257号・長篠大橋近くにあるのが、馬場美濃守信房の墓。武田信虎、信玄、勝頼の三代に渡り仕えた武田家重臣・馬場信春(ばばのぶはる=馬場信房)は、長篠の戦いで退却を進言するも聞き入れられず、戦で劣勢になった際、退

中央構造線月出露頭

三重県松阪市飯高町月出にあるのが、中央構造線月出露頭(ちゅうおうこうぞうせんつきでろとう)。紀伊半島の中央部、和歌山県との県境にそびえる三峰山(1235.2m)の西、新道峠へと突き上げるワサビ谷にある、大規模な中央構造線の露頭です。三重県で

中央構造線安康露頭

長野県下伊那郡大鹿村大河原、南アルプス山中、脇を国道152号が走る青木川にあるのが、中央構造線安康露頭(ちゅうおうこうぞうせんあんこうろとう)。国道152号沿いの駐車場から安康沢に沿って歩道が整備され、その歩道を下れば、青木川の対岸に安康露

中央構造線北川露頭

長野県下伊那郡大鹿村鹿塩、南アルプスの山中、「ゼロ磁場」とも称される分杭峠の南、国道152号・鹿塩川沿いにあるのが、中央構造線北川露頭。国道152号線沿いに駐車場があり、3分ほど歩けば露頭に到達できるので、貴重で気軽な地質観察スポットになっ

日本最大となる「中央構造線の逆断層」の露頭は、愛媛県に!

ドイツのE・ナウマンにより命名された世界第一級の大断層が中央構造線。九州・八代市から九州・四国を横断、伊勢を経て諏訪湖、さらには埼玉県の秩父・長瀞へと至る1000km以上もの大断層です。各地で逆断層の露頭がありますが、日本最大の露頭が、愛媛

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

モバイルバージョンを終了