設備の整ったキャンプ場ではありませんが、中部山岳国立公園(北アルプス)、南アルプス国立公園には、山小屋に隣接してキャンプ指定地が設定されています。日本第5位の高峰・槍ヶ岳山頂直下の槍ヶ岳山荘(標高3080m)、日本第2の高峰、北岳の山頂近く、北岳肩の小屋(標高3011m)のキャンプ指定地は3000mの雲上に位置しています。
日本第2の高峰、北岳肩に3000m超のキャンプ指定地が!

富士山には山麓を除いてキャンプ指定地がないので、まずは日本第2の高峰、北岳から。
北岳肩の小屋の広河原・大樺沢側(富士山側)にあり、標高3011mの北岳肩の小屋よりも少し下がった場所なので、キャンプ指定地自体は、3000mぴったりの場所ということに。
北岳肩の小屋は、昭和32年、森本録郎が開設した南アルプスを代表する山小屋の一つ。
材木も石もすべて人が担ぎ上げて築いたという歴史があります(2022年秋に大幅改装工事が終了)。
北岳肩の小屋のキャンプ指定地は、天気がよければ鳳凰三山越しに夕日に沈む富士山を眺望する絶景のキャンプ地ですが、風が強いのが難点。
しっかり固定しておかないと、日の出を見ている間に飛ばされてしまう危険も。
キャンプ指定地は予約は不要ですが(幕営料が必要)、夏休み・お盆などはかなり混雑します。
平日の利用がおすすめです。
北岳肩の小屋では、軽食のみ利用可能(夕食、朝食は利用不可)。
テント泊の場合は、山小屋内で食事が可能なほか、肩ノ小屋特製うどん、カレーライスなどの軽食はテイクアウトもできます。

槍ヶ岳山荘横のキャンプ指定地は日本最高所

北アルプスでは、日本第3の高峰・奥穂高岳の奥穂高山荘が、標高2983mと惜しくも3000mに満たない立地。
涸沢カールからザイテングラードを詰め上げた場所にあり、こちらも人気のキャンプ地になっています。
日本第5位の高峰(4位は南アルプス・間ノ岳)である槍ヶ岳の山頂直下、槍ヶ岳山荘は、標高3080mで、キャンプ指定地は設営前に必ず小屋で手続きが必要(有料) 。
水場はないのでで、槍ヶ岳山荘で水を購入する仕組み。
槍ヶ岳は、日本アルプスでももっとも人気のピークだけに、山小屋も巨大です。
ただし、テント場は39張分しかないので、早めの到着は必須です。
さすがに土地のない稜線だけあって、岩場に1張ぎりぎりのスペースが随所にある感じで、ちょっと驚きます。
テント場が満員で張れない場合は、殺生ヒュッテテント場(殺生ヒュッテ横、80張)まで下る必要があります。
昼営業の時間に昼食を利用できるほか、受付時に申し出れば、弁当の購入は可能。

日本最高所のキャンプ地は、日本アルプス、標高3000mの雲上に! | |
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