弥生軒(我孫子駅)

弥生軒(我孫子駅)

千葉県我孫子市にあるJR東日本常磐線・成田線の駅、我孫子駅。我孫子駅の構内で営業するそば・うどん店が、弥生軒。昭和3年4月18日創業の老舗で、当初は駅弁を扱っていましたが、駅弁の取り扱いは昭和58年頃に終了し、今では唐揚げがトッピングできるそばが有名になっています。

山下清が働いたこともある老舗駅弁屋は、人気のそば店に転向

弥生軒(我孫子駅)

駅弁を製造販売していた昭和17年から数年間、「裸の大将」として有名な画家・山下清が勤務していました。
幼少期に風邪をこじらせて軽い言語障害、知的障害の後遺症を患った山下清は、八幡学園でちぎり紙細工に出会い大成しますが、昭和15年に突如として学園を脱走し、放浪の旅へ。
放浪先で働き口を探しますが、何軒も断られ、取手の自転車屋で「我孫子の弁当屋は忙しいから、使ってもらえるかもしれない」といわれて、弥生軒を訪ねたのです。
弥生軒でも継続して働いたわけではないらしく、終戦直後の昭和21年には「辛抱できないから、清は使わないから家へ帰れ」と断られてもいるのです。
それでも後に、義理堅く、弥生軒で販売する弁当の包装紙の絵3点も描いています(春夏秋冬を描く予定でしたが冬を描く前に没)。

我孫子駅1・2番ホーム内柏方にある立ち食いそば屋の「弥生軒6号店」には、「彌生軒はぼくが働いていたお店です 山下清」と記された色紙、昭和35年に弥生軒のために描いた手賀沼公園の風景画の写真も飾られています。

東京への通勤・通学客の増加に伴って昭和42年にそば店をオープンし、大きな唐揚げをトッピングできる「唐揚げそば」で知られ、
麺やつゆも含めて我孫子駅近くの本社工場で製造、1日数回にわけて運び、できたてを店に出しているのだとか。

唐揚げはテイクアウトして、お土産に、そして常磐線快速のグリーン車車内で味わうこともできます。

弥生軒(我孫子駅)
名称 弥生軒(我孫子駅)/やよいけん(あびこえき)
所在地 千葉県我孫子市本町2-1
電車・バスで JR我孫子駅構内
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
我孫子駅

我孫子駅

千葉県我孫子市にあるJR東日本常磐線・成田線の駅が、我孫子駅(あびこえき)。常磐快速線と、常磐緩行線の停車駅で、常磐緩行線は、東京メトロ千代田線と直通運転しています。千代田線や常磐線の利用者にはおなじみの駅ですが、関東エリアでは屈指の難読駅

 

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