酒々井駅

酒々井駅

千葉県印旛郡酒々井町にあるJR成田線の駅が、酒々井駅(しすいえき)。京成酒々井駅とは徒歩で15分ほどと離れていますが、ともに関東を代表する難読駅名になっています。江戸時代には成田詣で栄えた佐倉街道・酒々井宿が往時の町の中心で、駅からは徒歩で20分ほどかかります。

神宮寺に伝わる孝子酒泉の伝説が酒々井の名の由来

江戸時代に日本橋から14里16丁(56km)の宿場町が、酒々井宿(しすいしゅく)。
家並みは4丁(400m)ほど続き、上宿、仲宿、下宿、横町の四町を総称して酒々井宿と呼んでいました。
地名は、この酒々井宿、円福院神宮寺に伝わる孝子酒泉(こうししゅせん)の伝承に由来。
美濃(岐阜県)の有名な養老の滝伝承では、貧乏で酒の買えない孝行息子が滝壺の水が酒になっていることを見つけるというものですが、酒々井の場合は、井戸水が酒に。
これが「酒の井」で、中世に麻賀多神社(まかたじんじゃ)の別当(神社を管理する寺)だった円福院神宮寺が、奉納する御神酒(おみき)を醸すため、井戸の水を使っていたことを背景に、鎌倉時代に武士の子弟の教科書である『十訓抄』(じっきんしょう)に記される養老の滝説話と融合して「酒の井」の説話(霊異記)が生まれたのだと推測できます。
円福院神宮寺は廃寺となり、その跡地に「酒の井」が残されています。

歴史的には、印旛沼の畔で湧き水があったことから、しゅすい(出水)が、酒酒井、酒々井となったと考えるのが自然で、16世紀頃にはすでに酒々井と記されるようになっています。

酒々井駅は、明治30年1月19日、成田線の前身、成田鉄道の駅として開業した歴史ある駅で、大正9年9月1日に国有化しています。
平成元年に橋上駅舎となった際に、有人駅となり、みどりの窓口を設置(令和4年6月30日に廃止)。
快速電車全列車が停車し、東京駅まで快速(成田線・総武線快速で逗子方面行き)を使えば1時間15分ほどで到達できます。

酒々井駅
名称 酒々井駅/しすいえき
所在地 千葉県印旛郡酒々井町酒々
関連HP JR東日本公式ホームページ
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
酒の井

酒の井

千葉県印旛郡酒々井町(しすいまち)、佐倉街道・酒々井宿にある町名・地名の由来にもなったという孝子酒泉(こうししゅせん)の物語を今に伝える古井戸が、酒の井。その説話の円福院神宮寺は廃寺となり、その跡地に「酒の井」が復元されています。酒々井町の

 

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