首都圏の特急、そして通勤電車で、どの列車が早いのか、効率よく旅や通勤通学ができるのかを表定速度(駅間の距離を所要時間で割ったもの)で比較してみましょう。表定速度が早ければ早いほど、コスパのいい電車ということになります。
特急篇
1位・93km/h|常磐線特急「ひたち」
1位に輝いたのは常磐線特急「ひたち7号」で、品川駅~ひたち駅(222.0km )を2時間22分 で走るため、表定速度はなんと93km/h。
表定速度時速224km/hの新幹線「のぞみ」にはかないませんが、常磐線は直線が多いなど線形が良いために速度向上には有利で、関東最速を誇っています。
使用される車両は、E657系で設計上の最高速度は130km/hです。
2位・91km/h|中央本線特急「あずさ」
山岳路線の登坂部分やカーブの多い中央本線の新宿駅~松本駅(225.1km)を2時間29分で結ぶ特急「あずさ37号」の表定速度は91km/hで、2位にランクイン。
平成29年12月23日に営業運転を開始したE353系は、曲線を高速で通過するために車体傾斜車両を導入し、不利な線形の路線を走る列車としては大健闘の表定速度を生み出しています。
標準軌の近鉄特急「ひのとり」とほぼ同じ表定速度だと考えると、驚異的ともいえるでしょう。
通勤電車篇
1位・67.9km|京葉線通勤快速(蘇我~東京)
蘇我駅~東京駅間(43.0km)を走る京葉線通勤快速は、表定速度67.9kmと首都圏の通勤電車では最速。
京葉線は直線距離が多く、40kmという走行距離の優位性を活かしてのトップの座ともいえるでしょう。
2024年3月16日のダイヤ改正で通勤快速の運転本数が減少するなど、優位性も揺らいでいます。
2位・64.6km|常磐線(柏~日暮里)
柏駅~日暮里駅(26.9km)を走る常磐線は、表定速度が64.6kmで、2位にランクインですが、走行距離を考えると、首都圏で最速ともいえる通勤電車です。
我孫子駅〜日暮里駅(31.3km)と距離を伸ばしても所要は30分、表定速度62.6km、さらに取手駅からでも37.4km、所要37分で、表定速度60.7kmという結果に。
早く家にたどり着きたい人、チンタラ走る電車は嫌だという人は、常磐線停車駅に住むのもおすすめです。
常磐線は直線が多いという線形の有利さもあり、上位にきています。
第3位・60.3km|総武線快速(快速)
総武線快速の千葉駅〜東京駅(39.2km)は、快速で所要39分、表定速度は60.3kmで、ギリギリ60km/hオーバー。
つまり30km圏内なら30分で到達できる計算です。
つくばエクスプレスのみどりの駅〜秋葉原駅(48.6km)の表定速度60.8km/hなど40km以上になると60km/hを超える路線もありますが、首都圏30km台以内までを比較対象としているため、除外しています。
【首都圏】特急・通勤電車 表定速度ランキング | |
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