国鉄(現・JRグループ)が昭和39年に開発した、勾配線区用向け直流電気機関車がEF64形電気機関車。1000番台(EF641001〜1053)は、昭和55年〜昭和57年に製造された設計を大幅に変更された機関車で53両が製造されています。JR東日本新潟車両センター配備のEF641030、1031、1032号機は「死神」と呼ばれています。
近い将来はE493系交直流電車に置き換わる予定
国鉄の分割民営化でJR東日本が誕生した際には、夜行の「北陸」、「出羽」などを牽引していました。
その後は、臨時列車や、ジョイフルトレインなどを牽引する役割を担っています。
「死神」と称される3両は「双頭連結器」といった特殊な連結器を備え、廃車(引退した列車、電車)を牽引し、解体工場へと運ぶ役割を担っています。
電車と機関車の連結器は電車が密着連結器、機関車が自動連結器と仕様が異なるため本来は連結することができませんが、双頭連結器を備えた機関車であれば、電車を連結することができるのです。
解体直前、最後にレール上を走る列車を牽引する姿は、まさに「死神」というネーミングにピッタリというわけです。
実際には車両工場で製造された新しい電車を車両基地へと牽引する「産神」(うぶがみ)の役割を担っているので、「死神」というのは少し心外な呼び名かもしれません。
JR東日本では、令和3年、令和5年にE493系交直流電車を製造。
老朽化したEF64形電気機関車に代わり、在来線車両の入換作業、回送列車の牽引などには、このE493系交直流電車を使用することを発表しています。
国鉄EF64形電気機関車は、なぜ「死神」と呼ばれるのか!? | |
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