福岡市の歴史と民俗を通して、文化発展の足跡を学ぶ場として開館したのが福岡市博物館。平成25年11月にリニューアルした常設展示のテーマは、「FUKUOKA アジアに生きた都市と人びと」。古代の奴国(なのくに)から江戸時代、そして近代に至るまでの福岡市の歴史を解説。国宝の「金印」も実物を収蔵展示しています。
本物の金印と黒田家の名宝を展示
「FUKUOKA アジアに生きた都市と人びと」がテーマの常設展示は、奴国の時代、大陸との接点だった鴻臚館(こうろかん)の時代、宋と博多を行き交ったコスモポリタン「博多綱首(ごうしゅ)」の時代、博多豪商の時代、福岡藩の時代、福岡の近代化、マチ・ムラ ・ウラの交流などを時代別に解説。
鴻臚館(こうろかん)は平安時代に設置された外交および海外交易の施設。
博多綱首とは、中世に博多の唐房に住み、船を所有して日宋貿易に従事した宋人のこと。
謝国明(しゃこくめい)は、13世紀前半に活躍した博多綱首の代表的人物。
南宋、杭州臨安府出身で有力な寺社や貴族と結びつき、博多を拠点に日本と中国間や広く東アジア海域で積極的に貿易活動を行ないました。
黒田節で有名な大身槍「日本号」は常設展示されているほか、目玉展示の金印(国宝)も、江戸時代の発掘で、実は黒田家からの寄贈。
志賀島から出土したこの金印、建武中元2年(西暦57年)に光武帝が奴国(なのくに)の王に下賜した「印綬」に相当。「漢委奴國王」と記され、1辺2.3cm、108gと意外に小さなものだが、ここに展示されているものは本物。
さらに常設展示の終わりは、郷土の心の宝といわれる伝統行事、博多祇園「山笠の世界」で締めくくられています。
企画展示は、2ヶ月程度で展示替えを行ない、本館所蔵の資料や市内外の文化財を展示。
「金印レプリカ」、「金印スタンプ」などのオリジナルグッズを販売するミュージアムショップと、日替わりランチなどもある喫茶室を併設。
福岡市博物館 | |
名称 | 福岡市博物館/ふくおかしはくぶつかん |
所在地 | 福岡県福岡市早良区百道浜3-1-1 |
関連HP | 福岡市博物館公式ホームページ |
電車・バスで | JR博多駅から西鉄バス福岡タワー南口行きで30分、終点下車、徒歩2分。または福岡市営地下鉄空港線西新駅から徒歩20分 |
ドライブで | 福岡都市高速百道ランプから約1km |
駐車場 | 20台/無料 |
問い合わせ | 福岡市博物館 TEL:092-845-5011/FAX:092-845-5019 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
取材協力・福岡市
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