福岡県直方市(のおがたし)、筑豊炭田の歴史を解説するミュージアムが直方市石炭記念館。明治初期から昭和51年の約100年にわたって日本の産業を支えた筑豊炭田。その歴史を今に伝えるため、昭和46年7月に開館したのが直方市石炭記念館です。
筑豊炭田の歴史を詳しく解説
筑豊炭田は6市4郡、面積は約787平方kmにまたがる大規模なもので、閉山するまで約8億トンもの石炭を産出。
遠賀川(おんががわ)流域の交通の要衝にあたる直方市は、明治24年、若松〜直方間に鉄道が開通するまで、石炭の積み出し港(石炭船で若松港に輸送)、水運の中心地として栄えた場所です。
直方市石炭記念館は本館、別館、石炭化学館の3館からなり、本館は明治43年築の筑豊石炭工業組合直方会議所で、坑内模型や会議の議事録などを展示しています。
別館では日本最大級の石炭の塊、模擬採炭切り羽の模型、日本最初の人力車などを展示。
石炭科学館では石炭以外のさまざまな燃料について解説しています。
敷地内には大正14年にドイツから輸入された炭鉱専用の蒸気機関車コペル32号(現・福岡県宮若市の貝島大之浦炭鉱で資材運搬用に輸入し、昭和51年の閉山まで活躍)、昭和13年に製造され、昭和45年まで石炭輸送に使われた蒸気機関車C-11-131号を静態保存。
鯰田炭鉱(なまずたたんこう/飯塚市鯰田)で使われた坑外用電気機関車の脇には石炭の原木、メタセコイアの木も茂っています。
旧筑豊石炭鉱業組合直方会議所(直方市石炭記念館本館)、救護練習所模擬坑道は、三井田川鉱業所伊田坑跡(田川市)、目尾炭坑跡(飯塚市)とともに筑豊炭田遺跡群として国の史跡になっています。
直方市の旧筑豊石炭鉱業組合直方会議所(直方市石炭記念館本館)は、旧奥野医院(直方谷尾美術館) 、旧十七銀行直方支店(直方市美術館別館・アートスペース谷尾)、旧堀三太郎邸跡(直方歳時館)とともに筑豊炭田関連遺産として経済産業省の近代化産業遺産「産炭地域の特性に応じた近代技術の導入など九州・山口の石炭産業発展の歩みを物語る近代化産業遺産群」にも認定されています。
直方市石炭記念館 | |
名称 | 直方市石炭記念館/のうがたしせきたんきねんかん |
所在地 | 福岡県直方市直方692-4 |
関連HP | 直方市石炭記念館公式ホームページ |
電車・バスで | JR直方駅から徒歩10分 |
ドライブで | 九州自動車道八幡ICから約7km |
駐車場 | 7台/無料 |
問い合わせ | 直方市石炭記念館 TEL:0949-25-2243/FAX:0949-25-2243 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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