サイトアイコン ニッポン旅マガジン

部埼灯台

部埼灯台

関門海峡に突き出した企救半島(きくはんとう)の先端、周防灘(すおうなだ)に臨んで建つ部埼灯台(へさきとうだい)。幕末の1867(慶応3)年、徳川幕府が兵庫開港に伴う外国船の安全航行を確保するためイギリス公使と交わした大坂約定(大坂条約)で設置した5ヶ所の灯台のひとつ。

大坂条約で約定した灯台をブラントン設計で建築

「灯台の父」と呼ばれるリチャード・ヘンリー・ブラントン(Richard Henry Brunton)の設計で建てられた26灯台のひとつ。
明治3年12月に着工し、明治5年1月22日に初点灯。
関門航路の東端を守る灯台として今も現役です。

歴史的文化財的価値が高いAランクの保存灯台で、日本の灯台50選にも選定。
部埼灯台、旧官舎は国の重要文化財に指定されています。

昭和56年から無人化され、関門海峡を航行する船舶に早鞆瀬戸の潮流の状況を知らせる電光表示板(部埼潮流信号所)が設置されています。

花崗岩による石造灯台ですが、白色に塗装されています。
高台に建つため灯高は9.7mしかありませんが、灯火標高は39.1mもあります。
光達距離は、17海里(約32km)。

近くには江戸時代後期の巡礼僧・清虚(せいきょ)を讃えた像も立っています。
念仏埼と呼ばれるほど海難事故が多発していた関門海峡を憂い、亡くなるまで焚き火を続けて灯りを灯したのだとか。

灯台までは、南側の福岡県道72号(黒川白野江東本町線)、白野江(しらのえ)地区から青浜海岸を経由し、海岸沿いの道を北上。
清虚像近くの駐車スペースから石段を上ります。

大坂条約で設置を約束した5灯台

関門海峡の東の出入口に当たる部埼灯台、関門海峡の西の出入口にあたる下関市・六連島(むつれしま)の六連島灯台、和歌山市加太沖紀淡海峡の友ヶ島灯台、淡路島(淡路市)の江埼灯台、神戸市の和田岬灯台(須磨海浜公園に移設保存)の5灯台。

部埼灯台
名称部埼灯台/へさきとうだい
Hesaki Lighthause
所在地福岡県北九州市門司区白野江
関連HP北九州市観光情報サイト
電車・バスでJR門司港駅から西鉄バスで白野江下車、徒歩35分
ドライブで北九州都市高速春日出口から約8km
駐車場15台/無料
問い合わせ北九州市総合観光案内所 TEL:093-541-4189

海上保安庁の保存灯台Aランク 九州3灯台

海上保安庁の保存灯台Aランクで九州にあるのは、ブラントン設計の部埼灯台(福岡県)、日本第二の塔高を誇る水ノ子島灯台(大分県)、日本最古のコンクリート造り灯台の鞍埼灯台(宮崎県)の3ヶ所。そのうち、水ノ子島灯台は豊後水道の中央に位置する無人島

鶴御埼灯台

大分県佐伯市鶴見、豊後水道にのびるリアス式海岸・鶴見半島の先端に建つのが、鶴御埼灯台(つるみさきとうだい)。豊後水道を行き交う船の安全を守るため、昭和56年3月25日に初点灯した比較的に新しい灯台で、九州の最東端に建っています。九州最東端に

佐多岬灯台

鹿児島県南大隅町、大隅半島の先端にある佐多岬突端の断崖から50m沖の大輪島に建つ灯台が佐多岬灯台。日本最古の灯台のひとつに数えられるこの灯台は、リチャード・ヘンリー・ブラントンの設計により、明治4年に完成。初代の灯台は昭和20年に空襲により

大瀬埼灯台

明治のお雇い外国人・ブラントンの設計で明治12年に点灯した大瀬埼灯台(現在の灯台は昭和46年の改築)は、「日本の灯台50選」、映画『悪人』のロケ地。美しい夕景は「日本の夕陽100選」にもなっています。640年頃の唐書『挺地志』に昼は烽火(の

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

モバイルバージョンを終了