日本には世界的に有名な人物の不思議な墓があります。あくまで伝承ですが、なかでももっとも有名なのが、青森県三戸郡新郷村戸来にある「キリストの墓」。実際に盛り土された墓があるほか、「キリストの里公園」として公園化されていて、地元では眉唾話では済まされない、観光地となっているのです。
キリストの墓に、大石神ピラミッドも!
字名の戸来は、ヘブライのこと!?

正式なキリストの墓は、エルサレムの聖墳墓教会にあり、世界的にも当然それが唯一、公式の墓。
新郷村戸来の「キリストの墓」は、昭和10年、皇祖皇太神宮天津教の教主・竹内巨麿(たけうちきよまろ)が「発見」したもの。
竹内巨麿は歴史学的な教育を受けたわけではなく、宗教的にも山岳信仰の御嶽講(おんたけこう=木曽御岳を聖なる山とする講中)をルーツとする御嶽教(明治初年の神仏分離、修験道の禁止で神道として存続)に入信していました。
後に酒井勝軍(さかいかつとき=日本にもピラミッドがあると主張、オカルト雑誌「ムー」創刊に参加)も竹内巨麿を信奉し、天皇主権を強化する戦時下ということもあり、超古代の文明なるものがまことしやかに喧伝されたのです。
ゴルゴタの丘で処刑されたのはキリスト本人ではなく、弟であるイスキリで、キリストは遠く日本まで逃れ、陸奥(みちのく)の山中で暮らしたというもの。
戸来という字名(あざめい)もヘブライ、ヘブル人に由来するというこじつけまであり、まさに奇想天外な話です。
さらに新郷村など青森県南部には『ナニャドヤラ』と称する盆踊りの歌も伝わっていますが、ヘブライ語で進軍歌だとする説も生まれたのです(民俗学者・柳田國男は、祭りという特別な日に、男に向かって呼びかけた恋の歌と推測しています)。
新郷村にはこのほか、大石神ピラミッドもあり、オカルト好きにはたまらない場所になっています。
| 【旅のヒント&おもしろネタ】 No.001 日本には「キリストの墓」がある | |
| 名称 | キリストの墓/きりすとのはか |
| 所在地 | 青森県三戸郡新郷村戸来 |
| 電車・バスで | JR八戸駅から南部バス五戸行きで40分、終点下車。南部バス羽井内方面行きに乗り換え30分、キリスト公園下車、すぐ |
| ドライブで | 八戸自動車道八戸ICから約35km |
| 駐車場 | キリストの里公園駐車場(30台/無料) |
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