沖縄県糸満市にそびえる与座岳(168.4m)の山上には大映の特撮映画に登場する怪獣ガメラに似たレーダーというのが名の由来の「ガメラレーダー」が設置されています。実はJ/FPS-5という航空自衛隊の警戒管制レーダー装置で、レーダー面の円形部分がガメラの甲羅のようなサイズです。
現在、国内4ヶ所にガメラレーダーを設置
日本は早期警戒衛星を保有していないため、北朝鮮の発射するミサイルを早期に探知することは不可能でした。
その対策として、登場したのが最新鋭の「ガメラレーダー」(J/FPS-5)で、航空自衛隊の佐渡分屯基地(新潟県・佐渡ヶ島)、大湊分屯基地(青森県むつ市)、下甑島分屯基地(鹿児島県薩摩川内市)そして糸満市の与座岳分屯基地に設置されています。
アクティブ・フェーズドアレイ・アンテナ(AESA)を採用した3次元レーダーで、ミサイルの探知、追尾が可能。
まさに弾道ミサイル防衛(BMD)に対応した新型警戒管制レーダー(国産の地上レーダー)ということに。
加えて隣接するレーダーの送信電波を受信することにより、ステルス機などの捕捉しにくい目標を検出できるバイスタティック・レーダーという特徴もあり、空の守りには欠かせないレーダーとなっています。
レーダー本体の高さだけで35mもあり、三面に巨大な亀の甲羅のような模様の円盤が付いているので、これがガメラのような雰囲気を醸し出しているのです。
防衛庁は、空港の管制に使用される電波と同じ非電離放射線(日常生活で用いられる電波)なので、周辺にいても問題はなく、人体や環境への影響はないと説明しています。
もちろん、携帯電話への影響もないとのことです。
沖縄県与座岳にある「ガメラレーダー」とは!? | |
所在地 | 沖縄県糸満市与座 |
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