岐阜県養老郡養老町、「養老孝子伝説」の源丞内(げんじょうない)ゆかりの古社が養老神社。境内に湧く霊泉、菊水泉は、孝子・源丞内が汲んで老父にすすめたところ酒になったという伝説の水で、養老の滝・菊水泉として環境省の名水百選に選定。日本三名水にも数えられています。
この名水にちなんで、養老と改元
養老神社の創建年代は不明ですが、平安時代の編纂された『美濃国神明帳』には、養老明神と記載があり、永正元年(1504年)に祭神に菅原道真を合祀し、養老天神となり、明治維新で養老神社となっています。
境内にある菊水泉は古くから知られた名水で、香椎宮の不老水、吉野のごろごろ水とともに、日本三名水にも数えられています。
『続日本紀』にも養老元年(717年)9月、元正天皇は美濃國へ行幸。
當耆郡(たぎぐん=多芸郡)に至り、親に尽くす孝子の話を聞いて、多度山の美泉に接したことが記されています。
「老いを養う若返りの水」というめでたい故事から、霊亀から養老への改元の詔があったのは直後の11月で、元号にまでなった名泉、飛山濃水の国といわれる岐阜県を代表する名泉になっているのです。
伝説の「老いを養う若返りの水」に関しては、養老の滝なのか、菊水泉なのかの論争も呼びましたが、養老の滝が伏流して湧き出すのが菊水泉ともいわれ、環境省は両者を名水百選に認定しています。
菊の水は不老長寿をもたらすことで(中国に菊の葉の露を飲んで700歳まで生きた「菊慈童伝説」があります)、菊水泉なので、養老、菊水とめでたい水となっているのです(養老の滝の水は飲用できません)。
硬度84mg/lの軟水で(養老の滝は34.0mg/l)、pH9.4の弱アルカリ性で、カルシウム、マグネシウム、カリウムなどのミネラル成分を豊富に含み、とくにカルシウムイオンが平均値の2倍ほど含まれています。
養老ビバレッジにより、「龍泉の雫」としてペットボトルで市販され、入手も可能(養老町特産ブランドに認証)。
養老神社・菊水泉(名水百選) | |
名称 | 養老神社・菊水泉(名水百選)/ようろうじんじゃ・きくすいせん(めいすいひゃくせん) |
所在地 | 岐阜県養老郡養老町高林1298-2 (養老公園内) |
関連HP | 養老町観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | 近鉄養老線養老駅から徒歩40分 |
ドライブで | 名神高速道路大垣ICから約12km |
駐車場 | 養老公園駐車場(1000台/有料) |
問い合わせ | 養老町観光協会 TEL:0584-32-1108/FAX:0584-32-2686 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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