サイトアイコン ニッポン旅マガジン

矢野園・喫茶有鄰(矢野本店)

矢野園・喫茶有鄰(矢野本店)

寛永元年(1748年)に近江商人(日野商人)・矢野久左衛門が桐生(現・群馬県桐生市)で清酒醸造と質商を開業したことに発する商家、矢野。その矢野本店の建物(かつての矢野の酒販部門の店)でお茶を販売し、喫茶店として営業するのが矢野園・喫茶有鄰です。

レトロな「キリンビール」の看板が目印

4代・矢野久左衛門のとき、味噌・醤油醸造も手掛けるようになり、明治維新後には、荒物・薬種・染料・呉服と事業を拡大。
昭和2年には本町5丁目へ桐生で最初の百貨店を開店(矢野呉服店)しています。

矢野園は昭和3年に創業のお茶の販売部門。
大正5年築の店舗を改装し、お茶の販売コーナーと喫茶有鄰を設け、桐生市桐生新町伝統的建造物群保存地区に指定される本町通り散策の休憩スポットとして絶好。

天井の梁や階段などは往時のまま。
しかも建物の背後には酒・醤油・味噌などの醸造業が営まれていた時代の旧矢野蔵群(有鄰館)もあり、全体が桐生の貴重な近代化遺産になっているのです。

レトロな「キリンビール」の看板が掛かるのはもともと矢野の酒販部門の店だったから。
店舗は大正4年築、隣接する店蔵は明治23年以前の築とのこと。

桐生の織物産業が全盛期を迎えたのは昭和恐慌から立ち直った昭和10年頃。
そうした華やかだった時代を今に伝える貴重な場所のひとつです。
隣接する桐生市有鄰館(旧矢野蔵群)も合わせて見学を。

少し古い話ですが、昭和31年公開の映画『妻の心』(監督:成瀬巳喜男、主演:高峰秀子・小林桂樹)のロケ地にもなっています。

矢野園・喫茶有鄰(矢野本店)
名称 矢野園・喫茶有鄰(矢野本店)/やのえん・きっさゆうりん(やのほんてん)
所在地 群馬県桐生市本町2-6-30
関連HP 矢野園公式ホームページ
電車・バスで 上毛電気鉄道西桐生駅から徒歩15分。または、JR桐生駅から徒歩18分
ドライブで 北関東自動車道太田桐生ICから約13km
駐車場 10台/無料
問い合わせ 矢野園 TEL:0277-45-2925/FAX:0277-45-2935
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

桐生市有鄰館(旧矢野蔵群)

群馬県桐生市、かつて「西の西陣、東の桐生」といわれた織物の町・桐生の商業に大きく寄与してきた矢野本店の蔵群を再生したのが、桐生市有鄰館(旧矢野蔵群)。天保14年(1843年)〜大正9年に建てられた合計11棟の蔵が現存していますが、いずれも酒

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

モバイルバージョンを終了