兵庫県尼崎市下坂部、近松公園バス停前にある伊居太神社(いこたじんじゃ)は、墳長93mという規模の大きな前方後円墳(伊居太古墳)の上に建つ古社。平安時代編纂の『延喜式神名帳』記載の式内社の論社となっています。一帯は弥生時代の集落の跡と推定され、古くから拓けた地であることがわかります。
伊居太古墳の上に鎮座する古社
伊居太神社の鎮座する伊居太古墳は、5世紀頃に築造された尼崎市内でも最大の前方後円墳で、土地の豪族・坂合部氏(さかいべうじ)の古墳と推定されています。
祭神は、春日大社の祭神、鹿島神宮に祀られる鹿島神と同じ武甕槌神(たけみかづちのかみ)と天児屋根命(あめのこやねのみこと)。
武甕槌神は、鹿島から白鹿に乗って奈良にやってきたと伝えられる神で、藤原氏(中臣氏)の守護神。
大和朝廷との関係も推測できる古墳と祭神になっています。
古代に尼崎を統治した坂合部氏は、四道将軍のひとり、大彦命(おおひこのみこと)の末裔とされるので、後に藤原氏の支配により武甕槌神が勧請されたと推測できます。
例祭は10月9日に齋行。
大阪府池田市の伊居太神社(いけだじんじゃ)も『延喜式神名帳』に掲載されている「摂津国河辺郡・伊居太神社」の論社になっています(摂津国=大阪府北中部の大半と兵庫県南東部で、池田市、尼崎市ともに摂津国です)。
伊居太神社(尼崎市) | |
名称 | 伊居太神社(尼崎市)/いこたじんじゃ(あまがさきし) |
所在地 | 兵庫県尼崎市下坂部4-13-26 |
ドライブで | 名神高速道路尼崎ICから約2km |
駐車場 | 5台/無料 |
問い合わせ | 伊居太神社 TEL:06-6491-2039 |
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