兵庫県淡路市久留麻にある武神・八幡神(やはたのかみ、はちまんしん)を祀る神社が松帆神社(まつほじんじゃ)。建武新政で後醍醐天皇を支えた楠木正成(くすのきまさしげ)の守護仏・八幡大菩薩(八幡大神)を祀ったのが始まりと伝えられます。
楠木正成ゆかりの厄除八幡
楠木正成は、建武3年(1336年)、湊川の戦で足利軍に敗れて自刃。
松帆神社社伝によれば、その際、家臣の吉川弥六に守護神仏と崇めていた八幡大菩薩(八幡大神) と菊一文字の小太刀を託し、吉川弥六は海路淡路に逃れ来て小祠を建てこれを祀り、祀った地を楠木村としたのだとか(現在の淡路市楠本)。
応永6年(1399年)に現在の地に遷座、八幡宮として創建、地元では厄除八幡として信仰されています。
神仏習合時代には八幡大菩薩(八幡神の本地仏を菩薩としたもの)として尊崇されましたが、神仏分離後の明治14年、鎮座地が松帆の浦であることから、松帆神社と改称されています。
社宝には楠木正成遺愛の太刀といわれる備前福岡一文字則宗の銘「一」が入った名刀「菊一文字」(国の重要美術品)があり、10月第1日曜の例祭で一般公開されています。
この名刀、昭和初期に本殿奥の内陣から発見されたもの。
それまで八幡宮(松帆神社の旧社名)に名刀があるという伝承があり、吉川家の子孫にも八幡宮に奉納したという口伝がのこされ、それが立証されるかたちになったのです。
岩屋八幡神社(淡路市岩屋)にも湊川の戦に落ち延びた片山養軒が、所持していたご神体を奉祀したという伝承が残されています。
松帆神社 | |
名称 | 松帆神社/まつほじんじゃ |
所在地 | 兵庫県淡路市久留麻256 |
関連HP | 松帆神社公式ホームページ |
ドライブで | 神戸淡路鳴門自動車道東浦ICから約4.5km |
駐車場 | 10台/無料 |
問い合わせ | 松帆神社 TEL:0799-74-2258 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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