阪神電鉄旧尼崎発電所

阪神電鉄旧尼崎発電所

兵庫県尼崎市東御園町、阪神電鉄・尼崎駅の東側、尼崎城址公園のすぐ北に建つのが、阪神電鉄旧尼崎発電所。阪神電鉄尼崎工場の車庫西側にあるレトロなレンガ造りの建物で、明治37年頃築の尼崎火力発電所だった建物。現在も資材倉庫として使われており、公道側から外観のみ見学が可能。

阪神電鉄本線開業時に電力を供給した発電所が現存!

明治38年4月12日、大阪〜神戸間を結ぶ日本初の本格的都市間電気鉄道、阪神電気鉄道本線が開通し、尼崎駅が開業していますが、その前年の明治37年8月5日、尼崎車庫が完成。
その阪神電気鉄道本線に電気を流すため、イギリス人技士の設計築かれたのが尼崎発電所で、明治38年4月7日に送電を開始しています。
レンガはイギリスから、レンガを支えるアングル鋼はアメリカから輸入されたもの。

開業当初、尼崎発電所と御影発電所(みかげはつでんしょ=現・神戸市東灘区)に400kWの直流発電機を2基設置し(1基は予備)、明治41年からは余剰電力を沿線中間の3町16村に供給しています。

明治28年、蹴上(けあげ)に琵琶湖疎水を使った水力発電所を築き、日本初の電車として京都電気鉄道が開業していますが、それからわずか10年で、本格的都市間電気鉄道として阪神電気鉄道本線が開通しています。
発電施設は、蒸気機関車と同様に、石炭ボイラーで作った蒸気のエネルギーを運動エネルギーに変え、発電するというレシプロ式。
ボイラーは、アメリカのバブコック・アンド・ウィルコックス社(Babcock & Wilcox Company)製、発電機はゼネラルエレクトリック社(General Electric Company)などすべてアメリカ製。

大正8年4月6日に休止するまで、現役で発電を続けていました。
その後、鉄道関係の資材倉庫に転用されています。

阪神電鉄旧尼崎発電所
名称 阪神電鉄旧尼崎発電所/はんしんでんてつきゅうあまがさきはつでんしょ
所在地 兵庫県尼崎市北城内115
電車・バスで 阪神尼崎駅から徒歩5分
ドライブで 阪神高速3号神戸線尼崎東ICから約3km
駐車場 周辺の有料駐車場を利用
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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