兵庫県豊岡市日高町、神鍋高原(かんなべこうげん)を流れる稲葉川の本流、八反の滝(はったんのたき)の下流に懸かるのが、二段滝(にだんだき)。その名の通り、神鍋溶岩流の熔岩棚を2段になって落ちる滝で、すぐ下流には溶岩がドーム型に固まってできた溶岩瘤(ようがんこぶ)があります。
下段側は、貫通したポットホールのなかを滝水が落下!
神鍋山群では70万年前から西気火山で噴火が始まっていますが、神鍋山(標高469m/大正15年、関西で最初のスキー場を開設)は2万年ほど前に噴火し、玄武岩質の溶岩流を15kmにも渡って流出した近畿地方では最も新しい火山です(直径250m、深さ40mの火口が現存しています)。
稲葉川の本流には、上流側に一ツ滝(ひとつだき)と二ツ滝(ふたつだき)の懸かる神鍋渓谷公園、畳滝(たたみだき)・小滝(こたき)と呼ばれる滝があり遊歩道が整備されるほか、落差24mの直瀑である最大の八反の滝、その下流側に二段滝(にだんだき)・溶岩瘤(ようがんこぶ)、十戸滝(じゅうごたき)・雌滝(めたき)が落ちていて、山陰海岸ユネスコ世界ジオパークのジオサイトにもなっています。
落差は上段4m、下段5mの二段滝ですが、近年、下段が熔岩棚に形成されるポットホールが貫通した中を水流が流れるようになり、下段側が洞窟滝になっています。
平成30年7月の豪雨で、ポットホールの下部が岩棚を貫通したものですが、神鍋溶岩流は非常に固い玄武岩質なので、珍しい例とのこと。
熔岩瘤は、稲葉川がつくった自然堤防の上を神鍋溶岩が流れて覆い、後に溶岩背後の土砂が流れ出したためにできたもので、「栃本の溶岩瘤」として兵庫県の天然記念物に指定。
画像協力/豊岡市
二段滝 | |
名称 | 二段滝/にだんだき |
所在地 | 兵庫県豊岡市日高町栃本 |
関連HP | 日高神鍋観光協会公式ホームページ |
ドライブで | 北近畿豊岡自動車道日高神鍋高原ICから約8km |
問い合わせ | 日高神鍋観光協会 TEL:0796-45-0800 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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