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大沼公園

大沼公園

北海道七飯町の大沼の湖畔にある公園。標高1133mの秀麗・駒ヶ岳をバックに、大沼、小沼、蓴菜沼(じゅんさいぬま)が広がる大沼国定公園の一部。アイヌ語のポロ・ト(poro-to=大きな・沼)、ポン・ト(pon-to=小さい・沼)が語源。北海道には珍しい箱庭的美しさで、大正5年には日本新三景に選ばれています。

駒ヶ岳の噴火で誕生した湖沼群と島々

大沼、小沼、蓴菜沼は、駒ヶ岳の噴火によってできた湖で、湖面には126もの島が浮かび、18の橋が架かっています。
島々は、駒ヶ岳の爆発による山体崩壊で土砂が運ばれて生まれた「流れ山」(直径数mから数百m)。
駒ヶ岳はもともと標高1700mほどの富士山のような円錐形(成層火山)だったと推測でき、寛永17年(1640年)の大噴火の際、山体崩壊で生じた「流れ山」は329ほどが確認されています。

変化に富んだ景色を楽しむためには、島々を結ぶ遊歩道を使っての探勝がおすすめ。
大島の路(千の風モニュメント/所要15分)、森の小径(所要20分)、島巡りの路(所要50分)、夕日の小沼道(所要25分)の4コースが用意されています。
大沼国定公園の玄関口・JR大沼公園駅からすぐの大沼公園広場が、大沼公園の探勝拠点となっており、時間が許せば大小の島々を橋で渡り歩く「島巡りの路」を歩きましょう(途中の呉竹島は駒ヶ岳眺望のビューポイント)。
大沼合同遊船のボート乗り場も大沼公園広場近くの後楽橋たもとに。
大沼合同遊船の遊覧船乗り場は、大沼公園広場の東側にあります(島巡り一周コースは所要30分)。
ヘラブナなど釣りボートレンタルも大沼合同遊船で。

日本新三景、日本二十五勝にも選定

春なら水芭蕉、夏ならスイセンが開花し、紅葉の時期も美しい。
「千の風になって」名曲誕生の地(新井満氏が大沼の別荘滞在中に作曲)ということもあり、公園の一角にはモニュメントが築かれています(「大島の路」利用で到達)。

冬でも結氷することがないためオオハクチョウやマガモ、カルガモなど渡り鳥の休憩ポイントで、「ラムサール条約」登録湿地、環境省の日本の重要湿地500にもなっています。

明治維新後、開拓使によって大沼などにコイやフナの移入が行なわれ、現在も大沼漁業協同組合が大沼・小沼・蓴菜沼で漁業を営んでいます。
大沼産のワカサギを使ったわかさぎ佃煮、そして明治38年創業の沼の家の「元祖 大沼だんご」は名物になっています。

昭和2年に大阪毎日新聞社、東京日日新聞社主催、鉄道省後援で選定された「日本二十五勝」のひとつ(富士五湖、琵琶湖と並んで湖沼の部で選定)。
大正5年に実業之日本社が『婦人世界』で投票を呼びかけた「日本新三景」にも選定。

大正〜昭和初期に大沼が注目されたのは、小沼湖畔を走る函館本線からの景観が絶景のため。
函館から仁山のスイッチバックを抜け、小沼に下ると、美しい湖越しに秀麗な駒ヶ岳がそびえ、息をのむような絶景が車窓に展開したのです。

小沼湖畔を走る函館本線
大沼公園
名称 大沼公園/おおぬまこうえん
所在地 北海道亀田郡七飯町大沼町
関連HP 七飯大沼国際観光コンベンション協会公式ホームページ
電車・バスで JR大沼公園駅から徒歩5分
ドライブで 函館空港から約33km
駐車場 南大沼公共駐車場(150台/無料、8:30〜17:00)
問い合わせ 七飯大沼国際観光コンベンション協会 TEL:0138-67-3020
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

日本新三景(新日本三景)とは!?

日本三景は江戸時代前期の儒学者・林春斎(はやししゅんさい)が決めたもの。これに対し、大正5年、現在のブルーガイドブックで知られる実業之日本社が『婦人世界』の読者投票で決めたのが「日本新三景」(新日本三景)。大沼公園(北海道)、三保松原(静岡

駒ヶ岳

北海道森町、鹿部町、七飯町にまたがり、大沼の北に位置する、標高1131mの活火山が駒ヶ岳。北海道駒ヶ岳(気象庁の呼び名)、蝦夷駒ヶ岳(えぞこまがたけ)、渡島駒ヶ岳(おしまこまがたけ)とも呼ばれる秀峰。かつては富士山のような秀峰(成層火山)で

 

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