羅臼港(らうすこう)近くの道道87号(知床公園羅臼線)沿いににある小さな公園。公園自体はごく平凡ですが、公園中央にある「オホーツク老人の像」と名付けられたブロンズ像が、森繁久彌にそっくりで、記念撮影の人気スポットとなっています。実はこのブロンズ像は森繁さん主演の映画のワンシーンがモチーフになっているのです。
森繁さんの像の近くには『知床旅情』の歌碑も!
森繁久彌は、昭和35年に製作された映画『地の涯てに生きるもの』(久松静児監督・森繁久彌主演)のロケで、長らく羅臼に滞在。
この映画の原作が、戸川幸夫作の『オホーツク老人』で、像の名前の由来となっているのです。
当時の知床岬の番屋は、ネズミの被害を防ぐために冬季に猫を飼育。そのためだけに越冬する番人が必要だったのです(冬季に知床岬への交通は途絶)。
その番人となる彦市老人を描いたのが映画『地の涯てに生きるもの』。
クランクアップの日(昭和35年7月17日)に森繁さんが「お世話になった羅臼の人に献げます」として誕生した歌が『知床旅情』(原題『さらばラウスよ』)。
この「オホーツク老人の像」は加藤登紀子が歌って大ヒットした『知床旅情』のルーツでもあるのです。
そんなこともあって、しおかぜ公園には「知床の岬にハマナスの咲く頃♬」の歌詞で、昭和46年に知床ブームを生んだ『知床旅情』の歌碑も立っています。
(歌詞の3番にも注目。「別れの日は来た羅臼の村にも」となっていますが、現在では、斜里町の経済力もあって、「別れの日は来た知床の村にも」に変わっているのです)
ウトロ港の近くにある三角岩の前にも、『知床旅情』の歌碑がありますが、歌のルーツは羅臼。
傍らの森繁さんの像とも、そんな関連があったのです。
また、公園眼下の羅臼漁港は、雰囲気は撮影当時(昭和35年)と大きく変わっているものの映画『地の涯てに生きるもの』のロケ地でもあったのです。
しおかぜ公園 | |
名称 | しおかぜ公園/しおかぜこうえん |
所在地 | 北海道目梨郡羅臼町共栄町 |
関連HP | 羅臼町公式ホームページ |
電車・バスで | 中標津バスターミナルから阿寒バス羅臼行きで1時間30分、終点下車、徒歩10分 |
ドライブで | 根室中標津空港から約62km |
駐車場 | 3台/無料 |
問い合わせ | 羅臼町産業創生課 TEL:0153-87-2126 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag