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敦賀赤レンガ倉庫

敦賀赤レンガ倉庫

福井県敦賀市金ケ崎町にある「鉄道と港のまち敦賀」のシンボル的な存在が、敦賀赤レンガ倉庫。明治38年にアメリカの石油会社・紐育(ニューヨーク)スタンダードカンパニーによって建設された石油貯蔵用の倉庫を再生したもので、北棟、南棟、煉瓦塀は、国の登録有形文化財に指定されています。

国際貿易港としての繁栄を今に伝えるレンガ造りの倉庫

明治15年、敦賀駅〜長浜駅間に鉄道が開通(長浜で大津とを結ぶ鉄道連絡船に接続)、そして明治35年には敦賀港〜ウラジオストク港間の直通定期船の就航、さらに明治45年、新橋駅〜金ヶ崎駅間の欧亜国際連絡列車の運行が始まり(当時のヨーロッパへの最短ルート)、金ヶ崎周辺地区は、定期就航船や欧亜国際連絡列車(東京から欧州まで1枚のきっぷで旅ができました)の発着拠点として賑わいをみせるようになりました(大正14年にはソ連領事館も開庁しています)。

敦賀港は明治32年7月、将来のロシア貿易を見通して新潟港、伏木港、七尾港などとともに外国貿易港に指定され(明治23年、ロシア皇帝がシベリア鉄道建設を発表し、日本海側の国際貿易機能が重要視されていました)、アメリカからの石油の直輸入が開始されます。
現存する敦賀赤レンガ倉庫は、スタンダード・オイル・オブ・ニューヨーク(現・エクソンモービル/Exxon Mobil Corporation)が、明治38年に建設した桁行35m、梁間15mの石油箱備蓄用の倉庫で、設計は外国人技師、レンガはオランダから取り寄せています(イギリス積みで建てられています)。

北棟、そして3m隔てて建てられた南棟ともに内部には柱がなく、クィーンポストトラス(対束小屋組)が広い内部空間を実現しています(当時は敦賀港から陸上あげした大量の石油箱を貯蔵していました)。
敦賀赤レンガ倉庫は、旧紐育スタンダード石油会社倉庫として、日本遺産「海を越えた鉄道 ~世界へつながる 鉄路のキセキ~」の構成資産にもなっています。

広々とした空間を活かして平成27年10月14日、北棟がレストラン館、南棟がジオラマ館(有料施設)としてオープン。
ジオラマ館の内部は、全長27m、最大奥行き7.5mのという巨大な鉄道と港のジオラマ「ノスタルジオラマ」が配され、日本海汽船の日満連絡船(満洲の玄関口であった大連と日本を結ぶ連絡船)「熱田丸」が停泊し、日本海横断航路の花形貨客船「気比丸」(4522t)が出航、港に至る鉄道はスイッチバックとループ線で急坂を克服する往時(戦前)の港町を80分の1スケールで再現しています。

周辺には敦賀鉄道資料館(旧敦賀港駅舎)、人道の港敦賀ムゼウム、旧敦賀港駅線路跡(敦賀駅と港を結ぶ線路の跡)、旧敦賀港駅ランプ小屋(明治15年築)などがあり、「鉄道と港のまち敦賀」を実感できます。

敦賀赤レンガ倉庫
名称 敦賀赤レンガ倉庫/つるがあかれんがそうこ
所在地 福井県敦賀市金ケ崎町4-1
関連HP 敦賀赤レンガ公式ホームページ
電車・バスで JR敦賀駅からぐるっと敦賀周遊バスで11分、赤レンガ倉庫下車
ドライブで 北陸自動車道敦賀ICから約3km
駐車場 60台/無料
問い合わせ 敦賀赤レンガ TEL:0770-47-6612/FAX:0770-47-6613
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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