石川県金沢市、浅野川右岸の卯辰山(うたつやま)一帯に広がる、緑にあふれた金沢市民の憩いの公園が卯辰山公園。花菖蒲園近く、平成31年3月30日に開設された眺望の丘は、金沢市街(東山・森山界隈)越しに金沢港から河北潟方向のワイドなパノラマが広がるビュースポットとして注目です。
花菖蒲園、花木園のツツジ、四百年の森の桜で花見を
卯辰山とは、金沢城の東(卯辰の方角)にあることが名の由来で、江戸時代には、城を見下ろす場所であったため一般の入山は禁止されていました。
幕末の慶応3年(1867年)、加賀藩14代藩主・前田慶寧(まえだよしやす)は、前年に出版された福沢諭吉の『西洋事情』(初編3冊)に触発され、卯辰山に大衆のための諸施設(養生所・修学所・芝居小屋など)の整備と卯辰山天満宮の造営(卯辰山の鎮守として兼六園にあった竹沢御殿の天満宮を遷座)したのが開発の始まり。
大正3年2月に卯辰山公園として開園し、平成26年2月には開園100年を迎えています。
昭和57年に「金沢400年記念事業」として、卯辰山中腹に開設された花菖蒲園は、上段が「段々畑の花菖蒲」、中段は「せせらぎと花菖」、下段は「池と花菖蒲」で、花菖蒲100品種20万本、アジサイ2900株が植栽されています(花の見頃は6月中旬〜7月中旬)。
平成5年に、卯辰山スキー場跡地を整備した花木園では、12品種8000本のツツジが階段式に植栽されており、4月下旬〜5月中旬の開花期は見事。
昭和57年に「金沢400年記念事業」として、卯辰山公園の中腹、循環園路沿いに整備されたのが「四百年の森」で、250本の桜が植栽され、4月上旬〜4月中旬には花見客で賑わいます。
眺望の丘、望湖台、見晴らしの丘、横空台と展望地が4ヶ所
山頂の「望湖台」からは、河北潟、白山連峰や金沢市内を一望でき、天気のいい日には日本海まで眺望。
金沢駅方面の夜景を眺望するスポットにもなっています。
「いしかわ動物園」の跡地を展望芝生広場として整備したのが「見晴らし台」で、その名の通り、医王山、戸室山、白山、大乗寺山、金沢平野と見晴が広がります。
あまり知られていませんが「横空台」からは、北アルプス・立山連峰を眺望。
新緑、残雪シーズンにはおすすめの展望台です。
公園内の施設としては、外来でも利用できる健康温浴施設のある「卯辰山健康交流センター千寿閣」、「卯辰山工芸工房」、「卯辰山相撲場」などがあります。
紅葉の名所でもあり、紅葉の見頃は例年11月下旬頃。
駐車場も、花菖蒲園、望湖台、横空台、四百年の森、運動場横、見晴らし台、眺望の丘、卯辰山健康交流センター千寿閣など各地にあるので、公園内を車で移動するのも手です。
卯辰山公園とは別に、ゴルフ場の跡地を整備した奥卯辰山健民公園もあり、デイキャンプ広場などが整備されています。
卯辰山公園 | |
名称 | 卯辰山公園/うたつやまこうえん |
所在地 | 石川県金沢市東御影町63-3 |
関連HP | 金沢市観光公式サイト |
電車・バスで | JR金沢駅から北陸鉄道バス卯辰山公園行きで25分、望湖台下車、徒歩すぐ |
ドライブで | 北陸自動車道金沢東ICから約10km |
駐車場 | 140台/無料 |
問い合わせ | 金沢市緑と花の課 TEL:076-220-2356/FAX:076-224-5046 |
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