岩手県一関市にある猊鼻渓(げいびけい)は北上川の支流、カルスト台地を流れる砂鉄川沿いの渓谷で、大正14年に岩手県最初の名勝に指定され、天然記念物にもなる景勝地。猊鼻渓という名は、侵食された鍾乳石の獅子ヶ鼻(猊=獅子のこと)に由来し、明治43年に命名されたもの。2kmに渡る石灰岩の渓谷は舟下りで楽しむことができます。
カルスト台地を流れる砂鉄川沿いの峡谷
明治以前は、訪れる人もない秘境だった峡谷ですが、明治時代後期に文人墨客が訪れるようになり、観光開拓の功労者である長坂村(現・一関市東山町長坂)村長・佐藤猊巌(さとうげいがん=佐藤衡/さとうこう)をはじめ、地元有志によって、明治43年に猊鼻渓と名付けられました。
鏡明岩、藤岩、壮夫岩、凌雲岩、毘沙門窟、少婦岩、獅子ヶ鼻など奇岩怪石の由来や解説も興味深い。
げいび観光センターの猊鼻渓舟下りは、船頭さんが歌う『げいび追分』を聞きながらゆったりと川遊び(往復コース)が楽しめます。
舟下りというものの、乗船場の下流には砂防ダムがあるため、舟は川を遡る方向で上流へと進みます。
桜(例年4月下旬〜5月上旬/近年早まる傾向に)、新緑や紅葉(例年10月下旬が見頃)、藤(5月中旬)など四季折々の花も楽しめ、12月〜2月は雪化粧を眺めるこたつ舟となります。
船着き場まで徒歩3分の「げいびレストハウス」では昼食も可能。
源流部ではポッパ山(砂鉄の掘り場跡)も確認されています。
南部鉄器で有名ですが、その文化を支えたのがこのたたら製鉄で、藤原清衡(ふじわらのきよひら)の時代から鉄器の製造が行なわれていたことがわかっています。
一関・猊鼻渓周辺で取材班おすすめの宿は!?
猊鼻渓、岩手サファリパーク、幽玄洞、そして世界遺産の平泉と、観光の拠点になるのが猊鼻渓の川下りの舟を運航するげいび観光グループの「館ヶ森高原ホテル」(たてがもりこうげんほてる)、そして眺望の良い高台に建つ「かんぽの宿一関」が人気です。
館ヶ森高原ホテル
ホテルから徒歩数分の場所に館ヶ森アーク牧場、車で2分で岩手サファリパークがあるという高原の環境で、ファミリーやカップルにおすすめ。
客室はツイン、ファミリールーム、ハンディキャップルームと洋室で、まさにリゾートホテル。
夕食は和洋が選択可能です。
大浴場はトロン原石を利用した人工温泉です。
かんぽの宿一関
部屋は和室の他に洋室、和洋室もあり、近年は洋室、和室ベッドタイプの人気が高まっています。
風呂は天然温泉(宝竜温泉「宝の湯」)で露天風呂も完備。
前沢牛、いわて南牛(一関のブランド牛)など地の素材を活かした料理は宿泊プランによって変わるので、予約の際に確認を。
猊鼻渓 | |
名称 | 猊鼻渓/げいびけい |
所在地 | 岩手県一関市東山町長坂 |
関連HP | 一関市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR猊鼻渓駅から徒歩5分 |
ドライブで | 東北自動車道一関ICから約18km |
駐車場 | げいびレストハウス駐車場・東山地域交流センター前河川敷などを利用(200台/無料) |
問い合わせ | げいび観光センター TEL:0191-47-2341/FAX:0191-47-2080 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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