四十四田ダム

四十四田ダム

岩手県盛岡市を流れる一級河川・北上川本流上流部に建設されたダムが、四十四田ダム(しじゅうしだダム)。田瀬ダム、湯田ダム、四十四田ダム、御所ダムとともに北上川水系に5ヶ所築かれた多目的ダム「北上川五大ダム」のひとつで、北上川本流に築かれた唯一のダムです。

岩手山を眺望するダム湖は、南部片富士湖と命名

四十四田ダム

戦後の米不足などを背景に、北上川流域の食糧増産、さらに治水、発電などの目的で、ニューディール政策の一環として行なわれたテネシー川流域開発(TVA=Tennessee Valley Authority)の成功を参考に、北上特定地域総合開発計画(KVA=Kitakami Valley Authority)が立案され、多目的ダム「北上川五大ダム」を建設。

四十四田ダムが築かれた場所は、ダムを造るには地形が悪く地盤が弱い上、川の水質は強酸性で工事用水にも使えず、しかも酸に耐えうる資材が必要ということで、フライアッシュセメントを使用、水門も耐酸性に優れたステンレス、ステンレスクラッド鋼にするなど、多くの特殊工法を採用して昭和43年10月に完成。
ダムの水は四十四田発電所で発電にも利用されています。

重力式コンクリートダムが基本のスタイルですが、両岸脇をアースダムとするコンバインダム。
堤高50.0m、堤頂長480.0m、ダム湖は南部片富士(なんぶかたふじ)と呼ばれる岩手山を正面に望むことから南部片富士湖と名付けられ、湛水面積は390.0haあります。

北上川水系に5ヶ所築かれた多目的ダム「北上川五大ダム」(胆沢川・石淵ダム、猿ヶ石川・田瀬ダム=全国初の国直轄ダム、和賀川・湯田ダム、北上川・四十四田ダム、雫石川・御所ダム)は、北上川上流総合開発ダム群として土木学会選奨土木遺産にも選定。

画像協力/岩手県観光協会

四十四田ダム
四十四田ダム
名称 四十四田ダム/しじゅうしだだむ
所在地 岩手県盛岡市下厨川四十四田
関連HP 北上川ダム統合管理事務所公式ホームページ
ドライブで 東北自動車道滝沢中央スマートICから約7km
問い合わせ 北上川ダム統合管理事務所管理第二課 TEL:019-643-7972
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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