閉会まであと半月に迫った『北アルプス国際芸術祭2017-信濃大町 食とアートの廻廊-』。飯出敏夫が現地を取材し、仁科三湖エリアで見逃せない作品をチョイスしました。
取材協力/北アルプス国際芸術祭実行委員会事務局
㉕ウォーターフィールド(存在と不在)
アルフレド&イザベル・アキリザン フィリピン/オーストラリア
北アルプス前衛の山々を背景に、木崎湖の湖面に遠目には満艦飾のボートが12艘、風と波に揺れる。
近寄ると、積み荷は枯れた樹木や廃棄された日用品の山。
環境破壊への警鐘と過疎化による荒廃を表現した作品という。
㉖アルプスの湖舟
杉原信幸(すぎはら のぶゆき) 日本
湖岸の雑木林の中に建つ木崎夏期大学の建物が会場。
190畳の広大な広間を一杯に使って、木崎湖畔で収穫された米と蚊帳を使って、湖面に映る倒立した北アルプスを造形した作品。
一見、お寺の講堂のような古風な建物も見ものだ。
鑑賞期間7月25日まで。
㉗雲結い(くもゆい)
五十嵐靖晃(いがらし やすあき) 日本
地元の人たちと協働で組紐を組んで創り上げた作品。
湖から天に向かって垂直に組み上げられた組紐は、人と人のつながり、北アルプスの水の循環、山岳文化の精神性を象徴する宗教観を感じさせる、神秘的な雰囲気を醸している。
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