JR東日本 赤字ローカル線 TOP20|2024

五能線

JR東日本(2023年度分/2024年10月29日発表)の赤字ローカル線のTOP(赤字ワースト)は、昨年と同じ羽越本線の村上駅〜鶴岡駅で、49億6800万円(昨年よりも2200万円悪化)。2位も同じで奥羽本線東能代駅~大館駅ですが、3位には開示線区が増えたことで、常磐線いわき駅〜原ノ町駅がランクインしています。

収支が公表されるローカル線(36路線72区間)はすべて赤字

水郡線
水郡線

JR東日本が公開する基準は、1kmあたりの1日の平均利用者数(輸送密度)が2000人未満だった路線。
対象となるのは36路線72区間ですが、すべてが赤字という結果に。
2023年の公表時には2019年度を基準としていましたが、今回は2023年度に変更したため、2路線10区間が増え、いきなり赤字額3位に常磐線いわき駅〜原ノ町駅間がランクインしています。

対象区間の総延長はJR東日本の在来線の4割ほどを占め、コロナ禍での落ち込みからかなり改善しているものの、老朽化で保守費用がかさむ路線も増えたため、首都圏や新幹線の利用の増加分を打ち消すような結果となっています(ローカル線だけだと赤字総額は757億円)。

関東では水郡線が4区間合計で32億7200万円の赤字に。
逆に収支が好転したのは「モグラ駅」の土合駅(群馬県みなかみ町)が注目される上越線水上駅〜越後湯沢駅で、赤字幅は3億5100万円縮小。
土合駅の平均乗客数も1198人と2019年度以来、4年ぶりに1000人を上回っています。

関東周辺のローカル線も運行継続は一段と厳しさを増し、廃線やほかの輸送手段への転換に向けた議論が今後増える見込みとなっています。

赤字ローカル線 TOP20

順位線名区間営業
キロ
運輸収入
(百万円)
営業費用
(百万円)
収支
(百万円)
収支率
(%)
JR後の
増減
1位羽越本線村上~鶴岡80.05885556△ 496810.6%△75%
2位奥羽本線東能代~
大館
47.52203585△ 33656.2%△77%
3位常磐線いわき〜原ノ町77.57193848△ 312318.7%△75%
4位羽越本線酒田~
羽後本荘
62.01872992△ 28056.3%△82%
5位奥羽本線大館~弘前44.21692703△ 25336.3%△77%
6位羽越本線羽後本荘〜秋田42.83232181△ 185714.9%△65%
7位山田線上米内~宮古92.2341784△ 17492.0%△90%
8位五能線能代~深浦63.0531768△ 17153.0%△68%
9位津軽線青森~中小国31.4571746△ 16883.3%△96%
10位羽越本線鶴岡〜酒田27.52631939△ 167513.6%△72%
11位奥羽本線湯沢~大曲36.61971848△ 165010.7%△71%
12位五能線深浦~
五所川原
58.8911692△ 16005.4%△65%
13位奥羽本線新庄~湯沢61.8641645△ 15813.9%△93%
14位上越線水上~
越後湯沢
35.11511721△ 15698.8%△63%
15位内房線館山~
安房鴨川
33.51291670△ 15417.8%△70%
16位大船度線一ノ関〜気仙沼62.01241558
△ 1434
8.0%△62%
17位小海線小淵沢~小海48.3951446△ 13516.6%△63%
18位水郡線常陸大宮~
常陸大子
32.2791393△ 13145.7%△67%
19位釜石線遠野~釜石44.2731312△ 12395.6%△77%
20位石巻線小牛田~女川44.71311285△ 115310.2%△71%
2023年度分/JR後の増減は、国鉄の分割民営化でJRが誕生した1987年度との利用者数の比較
JR東日本 赤字ローカル線 TOP20|2024
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
久留里線

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芸備線

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