全国で唯一、「電車の走らない県」というのが、四国・徳島県。鉄道ファン的には気動車王国としての楽しみ方がありますが、そんな徳島県にも現行のキハ47形の置き換えとして、 ハイブリッド式の3600系を投入すると発表しています。2026年1月に徳島地区で先行車(2両1編成)の営業運転を開始、2027年度から順次量産車が導入の予定です。
全車両が徳島運転所に配置、徳島地区を中心に運用


軽油(ディーゼル燃料)を主原料にディーゼルエンジンで車輪を回るのがディーゼルカー(気動車)。
現行のキハ47形の「キ」は、気動車(車両の種別)、「ハ」は普通車(車両の等級)を意味しています。
もし電車であれば、モハという表記に。
JR四国が老朽化したローカル気動車キハ47形の後継車両として開発した3600系は、ディーゼルエンジンで発電、その電力を蓄電池に貯め、車輪を生み出す方式。
ブレーキ時に生み出す電力も活用するまさにハイブリットな方式です。
停車時にはバスなどと同様にアイドリングをストップさせ、省エネ効果を向上させています。
加えていえば、気動車には自動車と同様にギヤチェンジがありますが、今回のハイブリッド車両にはそれもありません。
さらにいえば、電車と同じシステムと機器を採用、「限りなく電車に近い車両」ということに。
気動車特有の複雑な構造の機械部品や回転部分がないことで、メンテナンスも楽ということで、「安全性、信頼性が向上します」(JR四国)とのこと。
気動車の「キ」、電車の「モ」という範疇を超越した存在で、「SHIKOKU Hybride Vehicle360」というのが正式名。
車内はロングシートが基本ですが、2両1編成のうち、トイレのない車両にはクロスシート部分も用意しています。
また既存の車両にはなかった車椅子スペース、バリアフリー(車椅子対応)のトイレも設備。
最高時速も95km/hから100km/hに向上します。
量産先行車を含め、35編成70両を製造予定なので、JR四国の徳島地区を走る観光列車を除く普通や快速はすべてこのハイブリッド車両に置き換わる感じです。


| 電車の走らない徳島県に、「限りなく電車に近いハイブリッド車両」登場! | |
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