鹿児島県鹿屋市、海上自衛隊鹿屋航空基地内にある海軍航空に関する歴史資料館が、鹿屋航空基地史料館。「零式艦上戦闘機52型丙」の復元機の展示など旧日本海軍創設期から第2次大戦までのさまざまな資料を展示し、無料で公開。平成5年7月25日に開館以来、多くの来館者を集めています。
2階に「零式艦上戦闘機52型丙」を復元展示
太平洋戦争末期、現在の鹿屋市には、特攻を主体とした部隊の司令所として第五航空艦隊司令部が設置され、陸海空軍の全航空部隊を統括していました。
巨大な地下壕が建設されて、司令部も地下に移り、現在の鹿屋市内には、鹿屋海軍航空基地、笠野原海軍航空基地、串良海軍航空基地という3ヶ所の飛行場があり、鹿屋基地から908名、 串良基地から363名の特別攻撃隊員が出撃し、もっとも多くの特攻隊員を送り出した地にもなっています。
海上自衛隊鹿屋航空基地は、第二次世界大戦の末期、特攻隊として体当たり攻撃に飛び立った鹿屋海軍航空基地が前身。
1階では、海上自衛隊航空部隊の設立の過程と発展、さらには活躍する隊員の姿など、現在の海上自衛隊の活動状況を紹介しています。
2階が旧海軍航空隊の展示で、旧日本海軍創設期から第二次世界大戦までの資料展示、そして「零式艦上戦闘機52型丙」の復元展示が行なわれています。
「特攻作戦コーナー」では特攻隊として国に命を捧げた隊員たちの遺書、遺品なども展示され、神風特別攻撃隊の歴史を今に伝えています。
2階「実力の養成~海軍航空隊の発展~」コーナーに展示される「零式艦上戦闘機52型丙」は、平成4年3月24日、垂水市浜平の海岸で魚網に絡まった状態で発見された零戦21型と、平成4年8月3日、旧加世田市(現・南さつま市)吹上浜に揚がった零戦52型丙(昭和20年6月4日、夜間索敵のため福岡の基地から発進、敵機の攻撃を受けて応戦後、燃料切れで吹上浜沖に不時着した機体)を合わせて復元したもので、コックピットの中を除くこともできます。
屋外展示は、旧海軍の二式飛行艇(二式大艇)、海上自衛隊のUS-1A(飛行艇)、P-2J(対潜哨戒機)、R4D-6Q(輸送機)、KV-107ⅡA-3(双発ヘリコプター)など数多くの実機を展示しています。
案内カウンターではさまざまな質問に答えてくれますが、館員はすべて現職の自衛官です。
マナーを守って見学を。
鹿屋航空基地史料館 | |
名称 | 鹿屋航空基地史料館/かのやこうくうきちしりょうかん |
所在地 | 鹿児島県鹿屋市西原3-11-2 |
関連HP | 鹿屋航空基地史料館公式ホームページ |
電車・バスで | 鹿屋バスセンターからタクシーで5分 |
ドライブで | 垂水港から約21km |
駐車場 | あり/無料 |
問い合わせ | 鹿屋航空基地史料館 TEL:0994-42-0233 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |