円覚寺山内にあり、円覚寺を開基した北条時宗および北条得宗家(ほうじょうとくそうけ=鎌倉幕府執権の北条時政を初代に高時までの7代)の廟所が佛日庵(仏日庵)。大佛次郎(おさらぎじろう)の『帰郷』にも描かれています。北条氏滅亡後は衰微し、16世紀後半に小田原北条の出の鶴隠周音が中興して円覚寺塔頭となったもの。
北条得宗家の廟所
本堂には南北朝時代の地蔵菩薩坐像(鎌倉地蔵霊場十四番)と鶴隠周音木像を安置。
江戸時代後期の文化8年(1811年)改築の廟所(時宗廟)には、聖観音坐像(鎌倉観音霊場第三十三番)と蒙古襲来時の執権・北条時宗、さらに北条貞時、北条高時の各木像を安置しています。
時宗廟拝観料は、いわゆる線香代で、廟の手前の香炉に線香を挿して参詣する仕組み。
茶室「烟足軒」(えんそくけん)は、佛日庵を中興した鶴穏周音(かくいんしゅういん)の隠居所だったもので、北条時宗の命日にあたる毎月4日に開かれる茶会「四日会」は、川端康成の『千羽鶴』にも登場しています。
「烟足軒」前には大佛次郎の妻に贈られた枝垂れ桜も植えられています。
境内のハクモクレンと泰山木(タイサンボク)は、中国の小説家・魯迅(ろじん、ルーシュン)が昭和8年に寄進したもの(留学時代に円覚寺禅僧に禅の教えを受けた)。
毎年4月4日には『北条時宗毎歳忌』が行なわれています。
境内で接待される抹茶には「鳩サブレー」で知られる鎌倉「豊島屋」の落雁「小鳩豆楽」(こばとまめらく)が付いています。
名称 | 佛日庵/ぶつにちあん |
所在地 | 神奈川県鎌倉市山ノ内434円覚寺山内 |
関連HP | 佛日庵公式ホームページ |
電車・バスで | JR北鎌倉駅から徒歩5分 |
ドライブで | 横浜横須賀道路朝比奈ICから約6.7km |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | TEL:0467-25-3562/FAX:0467-60-4608 |
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