箱根カルデラの外周に連なる箱根外輪山のうち、金時山の北側に位置する峠が足柄峠(あしがらとうげ)。古代の東海道、足柄路(矢倉沢往還)で、ここの坂から東が古代の坂東(ばんどう)となります。現在は神奈川県(南足柄市)と静岡県(小山町)の県境で、神奈川県道・静岡県道78号御殿場大井線が峠を越えています。
中世までの東海道は足柄峠を越えていた!
平安時代初期の延暦21年1月8日(802年2月13日)、富士山が噴火し、火山弾が道を塞ぐなどしたため足柄路(矢倉沢往還)は閉鎖され、1年間ほど筥荷路(箱根路)が東海道として利用されることとなり、以降は、両方の道が使われるようになっています。
建武2年12月11日(1336年1月24日)、足利尊氏軍と、後醍醐天皇の宣旨を受けた新田義貞軍が対決した箱根・竹ノ下の戦い(現在の静岡県小山町竹之下周辺が戦場となった合戦)では、足利尊氏軍が足柄峠に布陣しています。
東海道の要衝のため、昌泰2年(899年)、関所が築かれ、戦国時代には峠の駿河国(静岡県)側には足柄城が築城され、小田原城を本城とした後北条第2代当主・北条氏綱、3代・北条氏康らの駿河・甲斐を睨む前線基地として機能しました。
江戸時代には三嶋大社から箱根権現(現・箱根神社)を結ぶ東海道・箱根越えが整備され、足柄峠越えは脇往還になっています。
現在では箱根峠を国道1号が越え、東名高速道路、国道246号が足柄峠の北側の酒匂川に沿って県境を越えるため、交通路としての機能を失っています。
足柄峠からは富士山を望む絶景を得ることから、ドライブ途中に立ち寄る人の多い峠となっています。
足柄峠に伝わる金太郎伝説
金時神社(静岡県小山町)に伝わる金太郎伝説では、天暦10年(956年)5月に現・小山町で生まれた坂田金時(さかたのきんとき/幼名:金太郎)は、天延4年3月21日(976年4月28日)、足柄峠にさしかかった源頼光(みなもとのよりみつ)と出会い、その力量を認められて家来となり、頼光四天王の一人といわれるまでに出世したとされています。
神奈川県南足柄市側にも金太郎伝説が残されていますが、実在したのかどうかも定かでありません。
長保2年(1000年)に生まれ、藤原道長に仕え、18歳で没している下毛野公時(しもつけのきんとき/父:下毛野公友・母:尾張兼時の娘)がモデルで、鎌倉時代に「頼光四天王の一人」という伝説が生まれた(鬼退治の原型)というのが定説です。
つまり、下毛野公時がモデルとしても京生まれで、足柄峠とは関係ありません。
まさに後世の創作伝承ということに。
足柄峠 | |
名称 | 足柄峠/あしがらとうげ |
所在地 | 神奈川県南足柄市矢倉沢・静岡県駿東郡小山町 |
関連HP | 南足柄市公式ホームページ |
ドライブで | 東名高速道路足柄スマートICから約12km |
駐車場 | 足柄峠駐車場(10台/無料) |
問い合わせ | 南足柄市商工観光課 TEL:0465-73-8031 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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