江戸時代からの歴史を秘めるという条件を付けると、日本に3ヶ所しかない首大仏。東京都台東区の大仏パゴダ(上野大仏)、静岡県熱海市の福泉寺・首大仏、そして和歌山県和歌山市の首大仏(無量光寺)で、なぜ首だけになったのかは、それぞれの事情がありますが、パワースポットしても注目を集めています。
大仏パゴダ(上野大仏)|東京都台東区
所在地:東京都台東区上野公園5
歴史:天保14(1843年)、越後村松藩の第9代藩主・堀直央(直寄の末裔)が寛永寺境内に大仏を新鋳、大仏殿を修復、
明治8年に寛永寺境内が上野恩賜公園として整備された際、上野大仏の大仏殿は破却
大正12年の関東大震災で大仏は頭部を除いて損壊、胴部以下は寛永寺が保管しますが、資金難で再建ができずに昭和15年、軍への金属供出で胴部も消失
昭和42年、上野観光連盟が願主となり、大成建設の寄進により薬師仏を祀るパゴダ様式(ミャンマー様式の仏塔)の祈願塔(大仏パゴダ)を建立
パワースポット:「これ以上落ちない」と受験生の験担ぎで、合格祈願に人気、絵馬など授与品も用意
福泉寺・首大仏|静岡県熱海市
所在地:静岡県熱海市泉191(湯河原温泉)
歴史:尾張藩初代藩主・徳川義直が、母の菩薩を供養するため、陳元贇(ちんげんぴん)に命じて瀬戸焼の大仏を建立し、名古屋城内に安置
その後、その後幾多の変遷を経て、戦後に福泉寺に安置
パワースポット:釈迦如来像なので、煩悩(ぼんのう)を取り払い、悟りを開く手助けをしてもらえるということに
首大仏(無量光寺)|和歌山県和歌山市
所在地:和歌山県和歌山市吹上5-1-35
歴史:大福寺に享保年間(1716年〜1736年)に建立された丈六仏(4.8m)の大仏がルーツ
初代の首大仏が火事で焼け落ちた後に、その銅を使って高さ3mの頭部を鋳造しますが、予算不足などの理由で首だけに
大福寺は安政元年(1854年)に発生した安政大地震で全壊し、明治41年に廃寺に
首大仏は本山にあたる無量光寺に移されて現存
パワースポット:「首から上の願いを叶える」ということで受験生の合格祈願にも人気
異色のパワースポット、首大仏3選 | |
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