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鞍馬山ケーブル

鞍馬山ケーブル

京都府京都市左京区、鞍馬山の山中にある鞍馬寺への参詣者輸送のために設けられたケーブルカーが鞍馬山ケーブル。正式名は鞍馬山鋼索鉄道(くらまやまこうさくてつどう)で、鉄道事業法による認可を受けた日本で唯一の宗教法人が運営しているケーブルカー。日本一短い鉄道として鉄道ファンも注目の路線です。

日本一短い鉄道、日本で唯一宗教法人が運営のケーブルカー

鞍馬山は約2億6千万年の昔、海底火山の隆起によって誕生したという急峻な山。
鞍馬寺は山上にあるため、ケーブルの利用が便利で、鞍馬山門駅と多宝塔駅を2分で結んでいます。

路線の全長は、日本一短い鉄道というだけあって191m。
ただし勾配は499‰(パーミル)で、標高差は96mもあります(角度的には26度の急坂)。

車両は平成28年5月20日に運行を開始した4代目「牛若號」の1両のみ。
当然、車輌がすれ違うポイントもない単線で、カウンターウェイトと呼ばれる錘(おもり)をレールの下に通し、上げ下げして重量のバランスをとっています(ロープウェイは立山ロープウェイなどで採用されていますが、ケーブルカーとしては日本唯一)。
走行装置は鉄製の車輪ではなくタイヤを採用、これも日本で唯一です。

実はこのケーブルカー、『JR時刻表』にも載っていませんが、鉄道事業法で認可された全国唯一の宗教法人が運行するケーブルで、運賃は無料。
ただし、諸堂維持の寄付した人だけが、鞍馬寺からの「お礼」のかたちで無料で乗車できるという仕組みになっています。

4代目のケーブルカーに更新する際、設備の更新も行なわれ、結露による被害を防ぐため、線路脇の架線が撤去され、車両で使用する電気は駅で充電する方式になっています(つまりはバッテリーカーに)。

鞍馬寺ではとくに紅葉期を中心に、表参道の利用をすすめています。
それは、鞍馬山の自然が身近に感じられ、魔王尊サナト・クマーラの存在も強く感じられるからです(鞍馬はクマラの転訛とされています)。

昭和32年1月1日に鞍馬山鋼索鉄道が開通するまでは表参道が鞍馬寺唯一の参詣ルートで、清少納言は、『枕草子』のなかで「近うて遠きもの、くらまのつづらおりといふ道」と「近うて遠きもの」の例えに、九十九(つづら)折参道と呼ばれる表参道を挙げているのです。

表参道途中には、放生池、魔王の滝、吉鞍稲荷社・鬼一法眼社、そして鞍馬の火祭りで有名な由岐神社など歴史ある社が点在。
さらに仁王門から本殿金堂までは30分は要しますが、奥の院を越えて貴船まで歩かないのなら往路は表参道の利用をおすすめ。

鞍馬山ケーブル
名称 鞍馬山ケーブル/くらまやまけーぶる
所在地 京都府京都市左京区鞍馬本町1074
関連HP 鞍馬寺公式ホームページ
電車・バスで 叡山電鉄鞍馬線鞍馬駅から徒歩5分
ドライブで 名神高速道路京都南ICから約20km
駐車場 仁王門周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ 鞍馬寺 TEL:075-741-2003
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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