国の重要伝統的建造物群保存地区に指定された三重県亀山市の東海道・関宿(せきじゅく)の中心、中町にある資料館が関宿旅籠玉屋歴史資料館。街道時代には、「関で泊まるなら鶴屋か玉屋、まだも泊まるなら会津屋か」と謳われた関宿を代表する大旅籠(おおはたご)だった玉屋(旧村山家)を再生したもの。
交通の要衝、東海道・関宿の大旅籠が現存!
帳場(ちょうば=会計をする場所、現在のフロント)、土間、土蔵、離れなどが昔のままに残され、館内には玉屋で使われていた食器、食前などの道具、庶民の旅の持ち物、安藤広重の浮世絵など貴重な歴史資料を展示しています。
入口にかかる講札は、「真栄講」、「猩々講」など伊勢詣でのために組織された様々な「伊勢講」(伊勢参宮を目的とした講。旅費を積み立て、くじで代表を選んで交代で参詣)の指定旅籠であることを示す札。
どの「講」も、旅の行程や道中で泊まる定宿、伊勢で宿泊する御師の家を定めていたため、来宿の予定日には、この看板を旅籠の軒先に吊るして目印としていました(定宿は、講の世話人が「宿取り」と称して、事前に街道を歩き、契約が決まると反物2、3反を添えてこの講札を渡していました)。
つまり、「講」は現在の旅行代理店のような機能をも有し、講札(講社札)は、現在の協定旅館の看板のようなものだったのです。
東追分、西追分の間、1.8km、25haが関町関宿重要伝統的建造物群保存地区。
中町はその名のとおり、本陣、脇本陣のある中央に位置しています。
中町には特色ある町屋が残り、西を見ると、美しい家並みとともに、地蔵院本堂の屋根と鈴鹿の山々が正面に見え、関宿でいちばんの景観を誇るエリアです。
玉屋の2階には、屋号にちなんで、宝珠の玉(玉から火焔があがる様)をかたどった虫籠窓(むしこまど=目の細かい虫籠格子を付けた窓)も設置。
ちなみに旅籠だった会津屋はお食事処「会津屋」として現存。
もう一軒の大旅籠だった鶴屋は、鶴屋脇本陣波田野家として建物は現存しています。
関宿旅籠玉屋歴史資料館 | |
名称 | 関宿旅籠玉屋歴史資料館/せきじゅくはたごたまやれきししりょうかん |
所在地 | 三重県亀山市関町中町444-1 |
関連HP | 亀山市公式ホームページ |
電車・バスで | JR関駅から徒歩8分 |
ドライブで | 名阪国道関ICから約1km |
駐車場 | 関町観光駐車場(30台/無料)・道の駅関宿駐車場(36台/無料) |
問い合わせ | 関宿旅籠玉屋歴史資料館 TEL:0595-96-0468/FAX:0595-96-0469 |
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