鈴鹿山脈でもっとも人気のある御在所岳のすぐ南に聳える標高1161mの山、鎌ヶ岳(三重県菰野町・滋賀県甲賀市)。そのアルペン的な風貌から鈴鹿の槍ヶ岳とも呼ばれ、御在所岳に次いで人気が高い山です。山容が鎌の刃のように鋭いことがその名の由来で、全山花崗岩で成り立ち、風化浸食が進み、南斜面は切り立った険しい断崖となっています。
「鈴鹿アルプス」の鋭鋒に登山
過去には南海大地震や台風で山頂部が崩壊したことも。
北東及び北斜面の標高1000m以上には「鎌ヶ岳ブナ原始林」が生い茂り、県の天然記念物に指定されています。
湯の山温泉一の谷を起点とするコース、宮妻峡コース、三ツ口谷コース、武平峠コース、前衛峰の雲母峰(きららみね)からの縦走コース、水沢峠からの縦走コース(鎌尾根)があります。
車の場合は鈴鹿スカイライン途中、武平トンネル東口駐車場からのコースが最短(徒歩1時間20分)。
水沢峠~鎌ヶ岳を結ぶ鎌尾根ルートは険しい尾根道を歩くもので上級者向き。
鈴鹿山脈は、アルペン的な山容で鈴鹿アルプスと呼ぶ人も多い山並みですが、まさに槍ヶ岳(マッターホルン)的な存在がこの鎌ヶ岳。
登山が大好きだったという菰野藩10代藩主・土方雄興(ひじかたかつおき)は、 春秋に鎌ヶ岳に登り『冠嶽之記』という紀行文を残しています。
近鉄などがかつて鈴鹿山脈の藤原岳、竜ヶ岳、釈迦ヶ岳、御在所岳、雨乞岳、鎌ヶ岳、入道ヶ岳の7座を「鈴鹿セブンマウンテン」としてPRしていましたが、最高峰の御池岳、滋賀県側から入山する霊仙岳などは含まれていません。
鎌ヶ岳 | |
名称 | 鎌ヶ岳/かまがたけ |
所在地 | 三重県三重郡菰野町菰野 |
電車・バスで | 近鉄湯ノ山線湯の山温泉駅から三重交通バス湯の山温泉行きで10分、終点下車、徒歩30分で一の谷登山口 |
ドライブで | 東名阪道自動車道四日市ICから約17kmで武平峠駐車場 |
駐車場 | 武平峠駐車場(20台/無料) |
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