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畝傍山

畝傍山

奈良県橿原市、大和三山(国の名勝)のひとつが畝傍山(うねびやま)。藤原宮(ふじわらきゅう)を中心に北に耳成山(みみなしやま)、南東に天香久山(あまのかぐやま)、南西に畝傍山と正三角形に近い形を成し、世界遺産登録を目指す「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」の構成資産にもなっています。

耳成山と天香久山が恋争いをしたといわれる山

明日香村から眺めた大和三山
藤原宮跡から眺めた畝傍山
樫原運動公園からの畝傍山

畝傍山は、標高198.5mで大和三山の中での最高峰。
畝傍とは「火がうねる」の意味で、実は耳成山同様に火山で、誕生時(噴火時)は今よりも2倍以上の大きさがあったと推測できます。
三山鎮護の思想で、藤原京を定めていますが、藤原京の西に位置するのが畝傍山。

『万葉集』では「香具山は畝火(うねび)ををしと耳梨(みみなし)と相あらそいき神代よりかくにあるらし古昔も然にあれこそうつせみも嬬をあらそふらしき」(中大兄皇子/なかのおおえのおうじ=後の天智天皇)と畝傍山を女性に、耳成山と天香久山を男性にたとえ、畝傍山をめぐって残り二山が恋争いをしたという伝説も歌われています。

畝傍山の南麓には橿原神宮(かしはらじんぐう)が、そして北麓には神武天皇陵があり、一帯が神聖な土地だったことがよくわかります。

神武天皇から懿徳天皇(いとくてんのう)まで、国家創始期の陵墓があることから(ただし記紀の記載であり考古学的には定かでありません)、日本史にとっても重要な地であることは間違いありません。

東麓の東大谷月女命神社(ひがしおおたにひめのみことじんじゃ=神武天皇の后・姫蹈鞴五十鈴媛命を祀る)から登山道が通じ、時計回りに登りコースと下り道が用意されています。
車の場合は神武天皇陵入口の駐車場に置けば、徒歩30分で山頂。

畝傍山の森は国有林で大和三山風景林として大切に保護されています。
落葉樹、照葉樹の混淆林の美しい森は、橿原神宮の背景林ともなっているのです。

畝傍山は耳成山と同様に有史以前に活動を休止した火山(瀬戸内火山帯に属します)といわれ、地質学的には山体が侵食されて今の姿になったと推測されています。
畝火山、雲根火山(うねびやま)とも記されたのは単なる偶然なのでしょうか。

新沢千塚古墳からの畝傍山
甘樫丘からの畝傍山
畝傍山
名称畝傍山/うねびやま
所在地奈良県橿原市大谷町
関連HP橿原市公式ホームページ
電車・バスで近鉄橿原線畝傍御陵前駅から徒歩10分
ドライブで西名阪自動車道郡山ICから約14.7km
駐車場橿原神宮駐車場(800台/有料)
問い合わせ橿原市観光交流センター「かしはらナビプラザ」 TEL:0744-47-2270
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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