中央構造線北川露頭

中央構造線北川露頭

長野県下伊那郡大鹿村鹿塩、南アルプスの山中、「ゼロ磁場」とも称される分杭峠の南、国道152号・鹿塩川沿いにあるのが、中央構造線北川露頭。国道152号線沿いに駐車場があり、3分ほど歩けば露頭に到達できるので、貴重で気軽な地質観察スポットになっています。

日本列島を横断する長大な断層・中央構造線を間近に観察

鹿塩川の蛇行部分に中央構造線が通過し、川が中央構造線を掘り下げているので、川に面して中央構造線の断面が見える仕組みに。
北川露頭前には解説板も設置され、解説板から露頭を眺めると赤色〜褐色がかった地層が内帯(領家変成帯=おもに花崗岩)、緑色~黒色の方が外帯(三波川変成帯=おもに緑色片岩と泥質片岩)ということになります。
どちらの岩石も破砕されてぼろぼろになって露頭表面を覆っています。

駐車場から北川露頭へと歩く歩道途中から見える石積みは、かつての集落の跡。
実は昭和36年6月27日の梅雨前線豪雨で、大鹿村では大西山が山体崩壊(死者42名を出す惨事に)、北川露頭も大きく露出しましたが、北川露頭の1.5kmほど南に分校などがあった北川集落は、豪雨による土石流で39戸の民家と北川分校が埋まり、昭和38年に閉村することになったのです(三六災害)。

中央構造線北川露頭周辺の国道152号は、狭隘(きょうあい)な場所も多いため、走行には十分注意が必要(冬期の通行止め期間があるほか、土砂崩れにより通行止めも多々あります)。

中央構造線北川露頭は、南アルプス(中央構造線エリア)ジオパークのシオサイトのひとつで、中央構造線と北川露頭、安康露頭、溝口露頭、板山露頭、分杭峠については、大鹿村中央構造線博物館で詳しく解説されています。

中央構造線北川露頭
名称 中央構造線北川露頭/ちゅうおうこうぞうせんきたがわろとう
所在地 長野県下伊那郡大鹿村鹿塩
関連HP 大鹿村中央構造線博物館公式ホームページ
ドライブで 中央自動車道駒ヶ根ICから約22km
駐車場 20台/無料
問い合わせ 大鹿村中央構造線博物館 TEL:0265-39-2205
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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