電車の運転席を2階に配置、あるいは運転席背後の少し高い場所に設置したのが展望席。その代名詞ともいえるのが昭和38年に登場した小田急ロマンスカー。現在、ロマンスカーで展望席が付いているのはGSE(70000形)のみ。座席数に限りがあるため早めの予約(購入)が必要です。
先頭車両の展望席は16席、最前列は4席のみの特等席!
小田急では、 事前に「展望席のある特急ロマンスカー(GSE)運行予定表」を発表していますが、新宿〜小田原・箱根湯本の特急「はこね」、「さがみ」、新宿〜片瀬江ノ島の特急「えのしま」以外に、「ホームウェイ」、「モーニングウェイ」などの通勤特急にも利用されているので、会社帰りなどにも利用できます。
GSE(70000形)先頭部の展望席は最前・後部の展望車両に各16席設置。
GSE(70000形)開発のコンセプトは、「箱根につづく時間(とき)を優雅に走るロマンスカー」で、展望窓の高さを拡大し、座席位置を調節し眺望性を向上させています。
車両側面の窓の高さも従来のロマンスカーより30cm拡大し、先頭車両は荷棚をなくして空間を創出したため、広くワイドに空間が広がる感じがします。
かつてはロマンスカーの代名詞でもあった展望席ですが、令和4年3月には「VSE」が定期運用を終了し、目下、定期列車で使われる展望席つき車両は、「GSE」の2編成のみとなっています。
特別料金なしの一般料金(運賃+特急料金)で乗車できるので、人気の「はこね」、「さがみ」、「えのしま」はまさに争奪戦。
特急券の予約・購入は、乗車日の1ヶ月前の10:00からですが、インターネットでの購入も可能で、座席番号をシートマップから指定できます(インターネットでは予約のみは不可で、必ず購入する必要があります)。
絶対に先頭の4席を確保したいという人は、オンラインよりも駅窓口で駅員に頼むほうが取りやすい傾向にあります。
特急停車駅の窓口は混雑するため、各駅停車駅の有人窓口で、9:50頃に駅員に発券を依頼、10:00になったらすぐにチャレンジしてもらうという方法です。
できれば新宿発なら午後の便の方が取りやすいのは当然のこと。
ネットで購入の場合は、希望の先頭席がない場合でも、ファミリーならミニテーブルの付いた4列目でお茶を濁すのも手で、すぐ後ろに荷物を置くテーブル的な部分もあって、おすすめできます。
ちなみに小田急ロマンスカーはかつて「走る喫茶室」といわれたように車内で飲料・軽食の販売があり、展望席を備えた特別な空間でした。
現在、車内販売も廃止され、展望席も減っているのは、通勤輸送への対応のため。
「ホームウェイ」、「モーニングウェイ」などに使用するため、都市間連絡特急的な性格を強めているのです。
展望席で旅しよう(1)小田急ロマンスカー展望席(GSE70000形) | |
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