2月11日9:00〜16:00、一関市大東町大原商店街で『大東大原水かけ祭り』が行なわれます。東北に江戸城ゆかりの祭りがあり、それが天下の奇祭『大東大原水かけ祭り』。江戸城天守閣が焼失した明暦3年(1657年)旧暦1月18日の「江戸振袖火事」の日を厄日と定め、火防祈願と火防宣伝を兼ねた祭事として創始したもの。
明暦の大火をきっかけに始まったという火防の奇祭
厄年の男たちが白木綿の腹巻きを身に着け、わらじを履いて町中(中島橋を起点に100mずつ5区間=合計500m)を走り抜けます。
人々は桶を持って待ち構え、各自の願いを込めて走ってくる男たちに水を浴びせかける、という奇祭。
水かけ祭り体感参加(男性のみ=裸男)は要予約で装束料(晒、パンツ、足袋、わらじ)と協力金として6600円(装束を自前で調達できる場合は協力金のみ2000で円)。
例年2月4日頃まで募集されています。
先頭を切って走る厄男の持つ旗には「火防御祈祷」としたためられています。
近年では無病息災、家内安全の祭りともなっていますが、もともとは火防(ひぶせ)の行事。
以前は江戸城天守閣が焼け落ちた旧暦の1月18日に行なわれていましたが、昭和48年から「建国記念の日」(2月11日)の開催に変更されています。
明暦の大火(めいれきのたいか=江戸振袖火事)は江戸時代を通じても最大の火災で、ロンドン、ローマの大火と並んで「世界三大大火」に数えられているほど。
この火事を契機に、全国の地方都市でも町火消(まちびけし)が創設され、火の見櫓が建てられているのです。
『大東大原水かけ祭り』はまさに江戸時代の、「火の用心普及イベント」といえるのです。
桶で水をかけるのも万一の時の練習だったのかもしれません。
同じ岩手県では奥州市の水沢地区で行なわれる『日高火防祭』(4月28日〜4月29日)が江戸時代の火防令をルーツにする祭り。
仙台藩(=伊達藩)水沢城主、留守家17代の宗景が伊達氏の名代として江戸住まいの時、その火事の多さに驚嘆。
とくに死者10万人ともいわれる明暦の大火の災禍を目撃したことにより、城下の火防の必要性を痛感したのです。
例年の『大東大原水かけ祭り』日程
9:00〜大原各地区の仮装手踊り
11:10〜大しめ縄奉納市内行進
12:10〜厄払い、火防祈願(大原八幡神社)
12:40〜消防団員によるまとい振り、太鼓山車、大東高校鹿踊り
14:35〜ご祈祷(大原八幡神社)
15:00〜水かけ開始(15:50終了予定)
大東大原水かけ祭り|一関市 | |
開催日時 | 2月11日9:00〜16:00 |
所在地 | 岩手県一関市大東町大原 |
場所 | 大原商店街 |
関連HP | 一関市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR大船渡線摺沢駅からタクシーで10分または一関市営バス大原行き、大東バスセンター行きで21分、大東バスセンター下車 |
ドライブで | 東北自動車道一関ICから約33km |
駐車場 | 400台/有料(協力金として) |
問い合わせ | 大東大原水かけ祭り保存会 TEL:0191-72-2282 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
画像提供:一関市・大東大原水かけ祭り保存会
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