現存日本最古の水族館は、富山県に!

魚津水族館

現存する日本最古の水族館は、富山県魚津市の魚津水族館。大正元年の伏木港修築完成、大正2年の北陸本線の全通(富直線開通)を記念して大正2年9月に開催の『一府八県連合共進会』第二会場として建設されのがルーツです。令和5年には創立110周年を迎えています。

3回の博覧会を経験する異色の水族館

『一府八県連合共進会』は、富山県が主催し、伏木港修築、北陸本線の全通を富山県発展の機会ととらえ、富山県を県内外にアピールするために開かれたもの。
富山駅から堀川村のメイン会場、富山県立富山高等女学校(現・富山いずみ高校)まで、富山電気軌道が開業するなど、北陸本線の全通は、北陸新幹線の開通にも勝る一大イベントだったことがわかります。
参加した府県は、東京府、新潟、栃木、群馬、岐阜、石川、福井、滋賀の7県で、富山県を合わせて「一府八県」ということに。

大正2年9月21日、「一府八県連合共進会附属水族館」として富山県下新川郡魚津町大町(現・魚津市新角川1丁目)に開館したのが始まりです。
この水族館、日本海側では初の水族館として誕生し、汽車窓式の水槽にはイシダイやメバル、クロダイなど地元で揚がった魚が泳いでいました。

『一府八県連合共進会』終了後、大正3年3月に、水族館と設備一式が富山県から魚津町に払い下げられ、魚津町立の水族館としてスタートしますが、経営難により大正7年に民営化。
昭和11年4月15日〜6月8日、富山市で開催された『日満産業大博覧会』を契機に、富山市内では富山市営軌道の市内循環線が開通、富山電気ビルデイングや富山県庁が建設されるなどしましたが、魚津水族館も観光の発展を目指す魚津町に経営が移されています。

戦争の激化とともに電気や財政も切迫、昭和19年3月にやむなく閉館しますが、昭和29年4月5日〜5月25日に開催された『富山産業大博覧会』の魚津会場として、日本海側最大の水族館が建設され、復興を遂げています。
これが2代目となる水族館で、『富山産業大博覧会』終了後は魚津市の運営となり、富山県唯一の水族館として親しまれましたが、昭和55年10月31日に閉館。

昭和56年4月に再オープンしたのが日本初の全面アクリル製の水中トンネルを備えた現在の魚津水族館で、3代目となります。
平成25年9月21日に閉館期間を含め、創立100周年、令和5年には110周年を迎えています。
3回の博覧会を経験するという意味でも異色の博物館といえるのかもしれません。

画像協力/富山県

現存日本最古の水族館は、富山県に!
名称 魚津水族館/うおづすいぞくかん
所在地 富山県魚津市三ケ1390
関連HP 魚津水族館公式ホームページ
電車・バスで 富山地方鉄道西魚津駅から徒歩10分
ドライブで 北陸自動車道魚津ICから約5km
駐車場 1000台/無料
問い合わせ 魚津水族館 TEL:0765-24-4100/FAX:0765-24-4128
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
魚津水族館

魚津水族館

富山県魚津市の早月川の河口近くに建つのが魚津水族館。大正2年9月1日から50日間にわたって開催された『一府八県連合共進会』の第二会場として設立された日本海側で最初の水族館で、「北アルプスの渓流から日本海の深海まで」、「日本海を科学する」をテ

 

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