沖縄県南城市知念久高、琉球開闢伝説(りゅうきゅうかいびゃくでんせつ)を今に伝え「神の島」と称される久高島の北端にある岬が、ハビャーン(カベール岬)。アマミキヨが海の彼方のニライカナイ(神の世界)から降り立ったのがこの岬だとされ、フボー御嶽と並ぶ島の聖地となっています。
アマミキヨが最初に降り立った地
ビロウの杜を抜けた先に断崖となるハビャーン(カベール岬)がありますが、漁労の神役であるソールイガナシの神は、ハビャーンの森にいるタティマンヌワカダラーだといわれ、2頭の白馬だとされています。
現在も大漁祈願が、このハビャーン(カベール岬)で行なわれるのは、ソールイガナシの神との関係性だと推測できます。
ニライカナイには、「遠く遥かな」「根になるところ」という意味合いの言葉とされますが、島の北端に位置し、鬱蒼と茂るビロウの杜を抜けた際にあるハビャーン(カベール岬)は、まさに遠く遥かな神の国を実感する場所です。
ハビャーン(カベール岬)一帯は聖地として手つかずの自然が守られ(岬は隆起サンゴ礁で、亜熱帯地域の南西諸島に生育する多様な海岸植物群落が残存)、久高島の海岸植物群落として国の天然記念物に指定されています。
ハビャーンは、沖縄の言葉でハベル(蝶=魂の化身)の転訛だとされていますが、カベールは、神谷原(あるいは神屋原)をあてれば、神が宿る聖域を表す地名ということに。
久高島ガイド友の会にガイドを依頼すれば、島旅がさらに思い出深いものとなるでしょう。
「アマミキヨコース」(所要2時間)、「御殿拝み・アマミキヨ・久高島行幸コース」(所要3時間)ならハビャーン(カベール岬)、フボー御嶽にも立ち寄ります。
ハビャーン(カベール岬) | |
名称 | ハビャーン(カベール岬)/ばびゃーん(かべーるみさき) |
所在地 | 沖縄県南城市知念久高 |
関連HP | 久高島公式サイト|久高のシマ時間 |
電車・バスで | 徳仁港から徒歩40分 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag